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東面
「東面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
東面の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
が夜空に、無数にひるがえっていた。 かくて十日の午前二時半頃越軍は犀川の南方に
東面して陣取り、剛勇無比の柿崎和泉守を先陣に大将謙信は毘字旗と日の丸の旗を陣頭に....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て居る。余等は弁天社から燈台の方に上った。釧路川と太平洋に挾まれた半島の岬端で、
東面すれば太平洋、西面すれば釧路湾、釧路川、釧路町を眼下に見て、当面には海と平行....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
三角測量標に着いた、岳という名はつけられたものの、緩やかな高原の一部で、測量標の
東面からかけて、谷に向いて、一丈あまりもあろうとおもう高い残雪が、天幕でも張った....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いと思召して、特に仰せがあって、それらも華麗をきわめたものにされた。 清涼殿は
東面しているが、お庭の前のお座敷に玉座の椅子《いす》がすえられ、元服される皇子の....
「一つのエチケット」より 著者:松濤明
男の恥だから――。それにしても要件は何だろうか? 「土合《どあい》からです」 「
東面ですね」 「え……」 「一ノ倉ですか」 「そうです」 問答はそこで終った。....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
そして早朝暖い陽を浴びて湯檜曾の温泉へと達し得た。 〔註〕市ノ倉沢側はこの谷川岳
東面の岩場の中でも最も大きく、かつ複雑なものであって、興味ある未登攀のいくつかの....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
があり、別当神護寺がその西南に並び、所謂山姥ノ穴は、山の北面に二つ、南面に一つ、
東面に一つを記載してあるのである。すでに延喜式に社名を石城とある以上、この遺蹟が....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。 「ハーレムを、ハーレムを。」 彼ら成牡(ブル)の大群集はかくして海豹島の
東面の砂浜に上陸する。自己のハーレムを形成すべく第一に地位の先取権獲得、次では生....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
柱を生じたものと想われる。近い燕巣山は赤倉岳と下津川山との間に其尖頂を突き入れ、
東面に懸る菱形の大きなガレが著しく目を惹く。頂の少し平な四郎岳は、其傾斜の緩い、....