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「松茸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

松茸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
にと貯えて置くものと察せられた。宿に帰って朝飯の膳にむかうと、鉢にうず高く盛った松茸に秋の香が高い。東京の新聞二、三種をよんだ後、頼家の墓へ参詣に行った。 桂....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 十月のなかばであった。京都から到来の松茸の籠をみやげに持って半七老人をたずねると、愛想のいい老人はひどく喜んでくれた....
怪星ガン」より 著者:海野十三
して、町はずれといったところへでると、一つの妙な建物があった。それはかさが開いた松茸みたいな建物だった。もっとも屋上はたいらであった。 その屋上へでると、そこ....
海底都市」より 著者:海野十三
》の舌の塩漬《しおづけ》、羊肉《ひつじにく》のあぶり焼、茶の芽《め》のおひたし、松茸《まつたけ》の松葉焼《まつばやき》……いや、もうよそう。いちいち書きならべて....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
小半町|行き、一町行き……山の温泉の町がかりの珍しさに、古道具屋の前に立ったり、松茸の香を聞いたり、やがて一軒見附けたのが、その陰気な雑貨店であった。浅い店で、....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
、括袴、脚絆、腰帯、水衣に包まれ、揃って、笠を被る。塗笠、檜笠、竹子笠、菅の笠。松茸、椎茸、とび茸、おぼろ編笠、名の知れぬ、菌ども。笠の形を、見物は、心のままに....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
体の男が前を出して、その先きへ石を附けて、張子の虎の首の動くようなのや、おかめが松茸を背負っているという猥褻なのがありましたっけ。こんな子供の玩具にも、時節の変....
清心庵」より 著者:泉鏡花
比なりき。 麓に遠き市人は東雲よりするもあり。まだ夜明けざるに来るあり。芝茸、松茸、しめじ、松露など、小笹の蔭、芝の中、雑木の奥、谷間に、いと多き山なれど、狩....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
羽占地茸、一本占地茸。雨は次第に、大分寒い、山から小僧の千本占地茸、にょきりと大松茸は面白い。 私が傘を軒とすれすれに翳して彳んだ処は――こう言出すと、この真....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
えらる。 まざ/\と柿食うてゐる姿かな この日、額田六福の郷里よりも霊前にとて松茸一籠を送り来る。 初七日や松茸飯に豆腐汁 家内の者ども打連れて青山へ墓参に....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
にと貯えて置くものと察せられた。宿に帰って朝飯の膳にむかうと、鉢にうず高く盛った松茸に秋の香が高い。東京の新聞二、三種をよんだ後、頼家の墓へ参詣に行った。桂橋を....
日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
でも、相当に食べられる。性がよければ、この上、美味いことはないのであります。今は松茸の時節でありますが、松茸にしましても、この頃の山へ行って、採った場所ですぐさ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
外国為替がとても高価いときに、外国品を好んで買うことなぞはいかがなものでしょう。松茸のたくさん出る季節に竹の子の鑵詰をむやみに開けるなぞはいかがなものでしょう。....
日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
理にのみ生きるものではないということを考えねばならない。 試しに秋もたけなわの松茸の真盛りのとき、松茸の香味の絶頂に達したころ、三流どころの料理屋ならいざ知ら....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
て秋季に生ずるものにめざましいものは少く、却って春季に生ずるものを尊ぶ)に生じ、松茸、猪の鼻、舞茸、玉茸の類は仲秋から晩秋にかけて多いようである。 峰の茸を採....