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板羽目
「板羽目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
板羽目の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
名残《なごり》の道場、棟行《むねゆき》は十二三間もあろうか、総拭《そうぬぐい》の
板羽目《いたばめ》で、正面には高く摩利支天《まりしてん》を勧請《かんじょう》し、....
「麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
た二町ほども行くと、そこに大きい家があった。屋根はトタンでふいて、三方は日本風の
板羽目になっていたが、そのひどく破損しているのが高谷君の眼についた。案内されて内....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
所の御用部屋。 坊主畳を敷いた長二十畳で、大きな炉を二カ所に切り、白磨きの檜の
板羽目に朱房のついた十手や捕繩がズラリとかかっている。 御用部屋の中に割り箸の....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
(二) 浦の苫屋、二重屋体にて竹縁朽ちたり。正面の上のかたは
板羽目にて、上に祭壇を設け、注連を張れり。中央の出入り口にはやぶれたる簾を垂れた....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
橋がかりを引いて行く。……一の松、二の松、三の松に、天人の幻が刻まれて、その影が
板羽目に錦を映しつつ、藻抜けて消えたようなシテの手に、も一度肩を敲いて、お悦が拾....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
小笹屋という店があった。店と言っても家構えがあるわけでなく鮪や鮫を売る問屋の端の
板羽目の前を借りて庇を差出し、其の下にほんの取引きに必要なだけの見本を並べるので....