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板谷峠
「板谷峠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
板谷峠の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
弘前に往く順路は、小坂峠を踰えて仙台に入るのである。五百らの一行は仙台を避けて、
板谷峠を踰えて米沢に入ることになった。しかしこの道筋も安全ではなかった。上山まで....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
、ゴーゴーの音が凄い。 冬の日記 峠停車場 天地の眠りか 雪に埋るる
板谷峠 その沈黙のさなかに スキーは登る 真白き峰々 眠れる谷々 音なく降る雪の....
「木蔭の椽」より 著者:宮本百合子
方から聞えて来るその声は、私に、八月頃深い山路で耳にする藪鶯の響を思い出させた。
板谷峠の奥に、大きい谿川が流れて居る。飛沫をあげて水の流れ下る巖角に裾をまくった....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
は、雪が深い。 (四年ぶりだ――) と、数えながら、一角は、笠のつばを上げて、
板谷峠の上に立った。 そこから、米沢城下の町、川、橋、黒い天主、さまざまな思い....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
眠りにつき、白河・福島も夢の間に過ぎて、目が覚めたのはすでに奥州と羽州の境界たる
板谷峠をも越えた後であった。窓外を見ればまだ夜が明けぬながら、なるほど雪が深いら....