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「枉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

枉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
強いです。何しろ塗山《とざん》の禹王廟《うおうびょう》にある石の鼎《かなえ》さえ《ま》げると云うのですからな。現に今日の戦《いくさ》でもです。私《わたし》は一....
想片」より 著者:有島武郎
生活というものはありえないと私自身を発表してきた。今でも私はこの立場をいささかも《ま》げているものではない。人間には誰にもこの本能が大事に心の中に隠されている....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
彼も今度の不覚を恥じて、定めて懸命の秘法を凝らすに相違あるまいと考えられるから、《ま》げてもう一度、彼の願意を聴きとどけてやりたい。さてその上で、どうでも成ら....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ことを謀る場合、貴殿がいては、我々も心苦しいし、貴殿も心苦しかろう。今日だけは、げて御中座が願いたいが……」甚之助の言葉は、温かであった。 が、新一郎の顔に....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
族の罪に連坐して、遠い南の国へ流しやられることになった。帝は不憫に思ったが、法をげて彼を免すことを好まないので、ひそかにその亀を彼にあたえた。 「南方の僻地に....
わが町」より 著者:織田作之助
か、マニラの日本領事館を訪問して、邦人労働者の供給を請うた。邦人移民排斥の法律をげてまでそうしたのは、カリフォルニヤを開拓した日本人の忍耐と努力を知っていたか....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
地軸孔」ゆきをお止めになることですわ。これは、貴方さまのため、私どものため、ぜひげても、お聴き入れねがいたいと存じます。 地底の女、ザチより 晦冥国大油....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
れ自身の中に刑罰を含むことを知るが故に、常に憐憫の眼もて、すべての人の過誤を見、げられぬ道徳律の許す範囲内に於て、傷ける者の苦悩を和げようとする。神こそは実に....
小公女」より 著者:菊池寛
、強い正しい心を持っている少年少女は、どんな境遇にいても、敢然としてその正しさをげない、ということを、バァネット女史は両面から書いて見せたに過ぎないのです。 ....
書記官」より 著者:川上眉山
されてか綱雄は顔を上げて少しく色を直しぬ。されども言葉はさらに譲らず。私は自分をげることは出来ん。あの男はどこまでも私の気に入らんのだ。私はもとより拠るところ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
芳流傑閣勢ひ天に連なる 奇禍危きに臨んで淵を測らず ※歩敢て忘れん慈父の訓 飄零げて受く美人の憐み 宝刀|一口良価を求む 貞石三生宿縁を証す 未だ必ずしも世間....
妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
説を作り出したということは、今から考えると不思議のようでもあるが、事実はどうにもげられないのである。 支那では神仙怪異の事という。しかもその神仙のうちで、仙....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
らず後々までも円満にこの事が成就する訳ですけれども、チベット人は誠の事をわざわざげて言いもし信じもする弊がありますので誠に困った国民です。けだし真実の事実をわ....
わが町」より 著者:織田作之助
を悟ったのか、マニラの日本領事館へ邦人労働者の供給を請うた。邦人移民排斥の法律をげてまでそうしたのは、カリフォルニヤを開拓した日本人の忍耐と努力を知っていたか....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
史研究等も全く主観的で歴史的事実に拘泥する事なく、総てを自己の理想の表現のためにげておる有様である。危険を伴うものと言わねばならぬが、速戦即決の徹底を要したド....