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「果たす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

果たすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
ンディナヴィヤのような、又は北米の文明に於けるニュー・イングランドのような役目を果たすことが出来ていたかも知れない。然しそれは歴代の為政者の中央政府に阿附するよ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ざればなり。その生計かくのごとく窮するをもって、学問を修めんと欲するも、その志を果たすことあたわず、ただ神前にありて経文を誦することを知るのみ。ゆえにその学識の....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
早速もう諦め、あとはポケットをふくらませている紙幣束をいかにして今夜のうちに費い果たすかについて頭をひねることとなった。 「そうだ、同業の魚戸氏に挨拶していって....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た。局舎守備隊も苦戦と見えて、連絡は、どう頑張っても、とれなかった。最後の任務を果たすために、飯坂上等兵と姥子一等兵を選抜して、東京警備司令部へ、火急の報告に出....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
いのに対する遺憾から是非とも其のお仲間入りをしたいとは思いながらも、遂に其の意を果たす事が出来なかった。 もう丸一年にもなる。文壇のいつもの例に拠ると、もう此....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
一番の原因なのだ。 Mもそのことは十分に知っていたようだった。そしてその使命を果たすことのできない絶望とともに、日本のいわゆる(十四字削除)らしいかの絶望をも....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
あくまでも執念く付きまとうて来ますれば、もう是非がござまりませぬ。不憫ながら討ち果たすまでのことでござりまする。」 「さりとはむごいことを……。」と、小坂部は眉....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
走って来て、船に乗り込んでようやくほっとした次第である。僕は乗船中、自己の義務を果たすべき条款に署名した以上、この船にとどまってはいるが、日没後はもう二度と氷の....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
こう言って、彼は涙ぐんでいました。 その日の午後一時ごろに、わたしはこの使いを果たすために出発しました。きょうはまぶしいほどに晴れた日で、わたしは雲雀の歌を聴....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
における剣術の達人であったので、剣術その他の練習の教授を申しいでて、自分の思惑を果たすほどの報酬を要求したのであった。その申しいでには学生たちも驚いた。しかし、....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
それから二日経って、玉藻のもとへ左少弁兼輔の使いが来た。彼はこのあいだの約束を果たすために、あすは法性寺へ誘いあわせて詣ろうというのであった。玉藻は承知の返し....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に来たのですが、その途中で水を渡るときに、誤まって差紙を落してしまったので役目を果たすことも出来ず、むなしく帰ればどんな罰を蒙るかも知れないので、あしかけ二十年....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
も憎い仇ならまだしもであるが、普段から弟のように親しんでいる源三郎をどうして討ち果たす気になったか、今更思えば夢のようであった。彼は酒の酔いがだんだんに醒めるに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
処で、仇のありかはとても知れそうもない。万一知れたところで、尋常に助太刀の務めを果たすほどのしっかりした覚悟をもっていない彼等は、時の過ぎゆくに従って自分たちの....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
際限がなかった。かれは本所の木賃宿に転がっていて、お元から強請る金を酒と女に遣い果たすと、すぐに又お鉄をよび出して来た。お元も嫁の身の上で、店の金銭を自分の自由....