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枝川
「枝川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枝川の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
の腰を突きましたから堪《たま》りません、與助は翻筋斗《もんどり》を打って、利根の
枝川へどぶんと水音高く逆《さか》とんぼうを打って投げ込まれましたから、アッといっ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
を望ましている海の景色に眼を慰めていた。だが、心はまだしきりに今朝ジョホール河の
枝川の一つで、銃声に驚いて見張った私達の瞳孔に映った原始林の厳かさと純粋さを想い....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ば昼もなかった。 流れ流れ流れるばかりであった。 河水がにわかに量を増した。
枝川が一筋注がれていた。 そこを過ぎると淵であった。そうしてその頃から次第次第....
「夜の隅田川」より 著者:幸田露伴
は全く娯楽の目的で、従って無論多く捕れるという訳にはゆかぬ。 大きな四ッ手網を
枝川の口々へかけているものも可なり有る。これには商売人の方が九分であろう。雨の後....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
されば」と戸田老人が注釈をつけた、「郷里ではあたかも梅雨《つゆ》の季節でござる」
枝川の流れは湿地のなかに散らばり、右手から押し出して来る、より大きな流れに呑《の....
「長崎の印象」より 著者:宮本百合子
だから、貧乏旅行はいやさ」 苦笑せざるを得ない。自動車で大浦天主堂に行く。松ケ
枝川を渡った山手よりの狭い通りで車を下り、堂前のだらだら坂を登って行く。右手に番....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
と云いながら、今多助が起き上ろうとする処を土足で胸を蹴たから後へ逆さま、利根の
枝川の流れへドブウンと落ちまして、多助は流されましたが、川が浅いから漸くの事で這....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
料理屋では電燈を用いないで、座敷には台ランプがともされていた。二階の下には小さい
枝川が流れていて、蘆や真菰のようなものが茂っている暗いなかに、二、三匹の蛍が飛ん....
「金狼」より 著者:久生十蘭
1 市電をおりた一人の男が、時計を出してちょっと機械的に眺めると、はげしい太陽に照りつけられながら越中島から
枝川町のほうへ歩いて行った。左手にはどす黒い溝渠《ほりわり》をへだてて、川口改良....