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柄
「柄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
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斜めに上から見おろした、大きい長方形の手水鉢《ちょうずばち》。
柄杓《ひしゃく》が何本も浮かんだ水には火《ほ》かげもちらちら映っている。そこへま....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
声をあげて笑った。その声に驚かされたのであろう。側《かたわら》で湯を浴びていた小
柄な、色の黒い、眇《すがめ》の小銀杏《こいちょう》が、振り返って平吉と馬琴とを見....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
また馬を並べながら、都の方へ急いでいます。これを見ると、髪長彦は、ふと自分の大手
柄を、この二人の侍たちにも聞かせたいと云う心もちが起って来たものですから、
「下....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
うおう》に預った時の事です。聞けば細君はかれこれ三浦と同年配だったそうですが、小
柄ででもあったせいか、誰の眼にも二つ三つ若く見えたのに相違ありません。それが眉の....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
夫の負けざまは、間もなく蔭口《かげぐち》の的になった。「甚太夫は戦場へ出て、槍の
柄を切り折られたら何とする。可哀《かわい》や剣術は竹刀《しない》さえ、一人前には....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
》に、やむを得ない事情が起ったとしても、それも知らさずに別れるには、彼等二人の間
柄は、余りに深い馴染《なじ》みだった。では男の身の上に、不慮の大変でも襲《おそ》....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
い》の指《さ》し物《もの》に十文字《じゅうもんじ》の槍《やり》をふりかざし、槍の
柄《つか》の折れるまで戦った後《のち》、樫井の町の中に打ち死した。
四月三十日....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
それを彼らしい謙譲な心もちの結果とでも、推測したのであろう。愈《いよいよ》彼の人
柄に敬服した。その敬服さ加減を披瀝《ひれき》するために、この朴直な肥後侍《ひござ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
病人にはかまわず、一時間もお化粧《けしょう》にかかっていた。………
「いくら商売
柄だって、それじゃお前、あんまりじゃないか。だから私の量見《りょうけん》じゃ、取....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ざいます。そう云う臆病《おくびょう》ものを崇《あが》める宗旨《しゅうし》に何の取
柄《とりえ》がございましょう? またそう云う臆病ものの流れを汲《く》んだあなたと....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
の小説のように、動きっこはないとも思っていた。
客は註文を通した後《のち》、横
柄《おうへい》に煙草をふかし始めた。その姿は見れば見るほど、敵役《かたきやく》の....
「合理的、同時に多量の人間味」より 著者:芥川竜之介
庭の菊池は町会議員に選挙されはしないかという噂さえある。 今まで話したような事
柄から菊池なぞではないかと思う。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
った事もまた知るの必要があるというべきであろう。 ファラデーは政治や社会的の事
柄には、全く手を出さなかった。若い時に欧洲大陸を旅行した折りの手帳にも、一八一五....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
らいのものだ。 思いおこしてみると、わたしがまだ少年のころはじめて栗鼠射ちで手
柄をたてたのは、この渓谷の片側に茂っている高い胡桃の木の林だった。わたしがその林....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
、秋になると、山が一面に紅葉になるので、城下の人たちが紅葉を見に来るほか、何の取
柄もないような村でありました。しかし百姓たちの村に入るところに大きな河が流れて、....