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「某月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

某月の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
が、いまだかつて生れたような心持がした事がない。しかし回顧して見るとたしかに某年某月の午《うま》の刻か、寅《とら》の時に、母の胎内から出産しているに違いない。違....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
すことが容易である。さて誤謬は誤謬として、記載の全体を観察すれば、徳川時代の某年某月の現在人物等を断面的に知るには、これに優る史料はない。そこでわたくしは自ら「....
ニュース映画と新聞記事」より 著者:寺田寅彦
ぜずなんらの印銘をも受けないことであるに相違ない。しかし、よく考えてみると、某年某月某日某所で行なわれた某の銅像除幕式を他のある日ある場所で行なわれた他の除幕式....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
ら毎月幾らかの宣伝費を貰っている、というようなことまでも伝えた。 そして、本年某月某日、僕は四月一日の大会に間に合うように、ある国のある船で、そっとまた上海を....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
ts を見よ)。大本教は電気現象や光の現象に対して特有な組織的説明を与えている(某月『学士会月報』)。――こうした世界解釈の組織が、その「精神的な」世界統一と同....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
牢名主をつとめて、幅を利《き》かしていたが、やがて獄門にかかるべき斬罪を予期し、某月某日の夜、子鉄が巨魁《きょかい》となって破牢を企てた。その党に加わるもの三十....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
ん》をもって北軍の富《とみ》に当たった、某《ぼう》戦場においては某将軍を破った、某月某日《ぼうげつぼうじつ》には某所において漲《みなぎ》る流れを冒《おか》して川....
迷信解」より 著者:井上円了
、自己の生命を予知せられんことを請いたれば、筮者判断して曰く、『今より幾年の後、某月某日に必ず死すべし』と。迷信家かたくこれを信じて、某年某月までに財産を消費し....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
はともかくも、同家に一人の病者(別席に臥す)あり。その生死をうかがいしに、「本年某月某日に死す」と告げ、また同席の未婚女、その結婚の期日をうかがいしに、「本年中....
上野」より 著者:永井荷風
野の始て公園地となされたのは看雨隠士なる人の著した東京地理沿革誌に従えば明治六年某月である。明治十年に至って始て内国勧業博覧会がこの公園に開催せられた。当時上野....
申訳」より 著者:永井荷風
帳に覚書をして置いたことも尠くはない。左に之を抄録して読者の一※に供しよう。 「某月某日晩涼ヲ追テ杖ヲ銀座街ニ曳ク。夜市ノ燈火白昼ノ如ク、遊歩ノ男女肩ヲ摩シ踵ヲ....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
を喜んでいたからである。翁が生前|屡《しばしば》わたくしに示した其手帳には、某年某月某日の条下に、某処に於いて見る所、何時より何時までの間、通行の女|凡《およ》....
三国志」より 著者:吉川英治
いや、こんどはそっと、華※をして、一つの高台を造営させ、これを受禅台と名づけて、某月吉日をえらび、天子御みずから玉璽を捧げて、魏王にこれを禅るという、大典を挙げ....
失うた帳面を記憶力で書き復した人」より 著者:南方熊楠
亟《すみ》やかに帰り、酒※を携えて至る。葛飲み畢り、命じて紙筆を取らしめ、ために某月某日某人、某の物若干を染むと疏すること、およそ数百条、書くところの月日姓氏、....