染料[語句情報] » 染料

「染料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

染料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ます」 第七十九回 一点の望み 先生は語を継いで「通例髪の毛の色を直すには染料を用います、けれど染めて直すのは誰にでも出来る事、学者を以て自ら居る私の様な....
蠅男」より 著者:海野十三
七番地先に今掘りかえしていてたいへん道悪のところがあります。その地先で昨夜、極東染料会社の移転でもって、アニリン染料の真青な液が一ぱい大樽に入っているのを積んだ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
……ハイ、その、蘇芳とおっしゃいましたので」 「蘇芳と云ったが何故可笑しい」 「染料は蘇芳ではございません」 「それがそんなに可笑しいのか?」 「何んにもご存知....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
な仕事場の格子を通して、かすかな光線がそこにさし入っている。幾組か並んだ瓶の中の染料には熱が加えてあると見えて、静かに沸く藍の香がその店先までにおって来ている。....
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
墨の製法を書いた本はないかと思って気をつけて見たが、なかなか見つからない。化学的染料塗料色素等に関する著書はずいぶんたくさんにあるが、古来のシナ墨、それは現在で....
糸車」より 著者:寺田寅彦
で自分でやるのを道楽にしていたようである。純粋な昔ふうのいわゆる草木染めで、化学染料などの存在はこの老人の夢にも知らぬ存在であった。この老人の織ったふとん地が今....
死者の書」より 著者:折口信夫
、擣ち染めの技術も、女たちの間には、目立たぬ進歩が年々にあったが、浸で染めの為の染料が、韓の技工人の影響から、途方もなく変化した。紫と謂っても、茜と謂っても皆、....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ったものでありますが、今日では九州の三池炭山やその他等においてはコールタールから染料を製出して、従来独逸から輸入されていた数千万円の染料を防ぎ止めるだろうと云わ....
人造物語」より 著者:海野十三
理化学のおかげである。 人造人間は、まず措くとするも、人造|絹糸、人造酒、人造染料、人造肥料、人造光線、人造真珠、人造宝石、などと、数えてゆけば、きりがない。....
山の春」より 著者:高村光太郎
まく。小さな俵のような雌花があとでいわゆるヤシャの実になり、わたくしなどは木彫の染料に、それを煮出してつかう。もうその頃には地面の雪もうすくなり、小径も出来て早....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
かが猛獣買いにアフリカへ行ったようだ。 バイヤーの要求するコストの関係で安物の染料しか使えないから、モロッコ向けやコンゴー向けは雨に合うと色が落ちる。ところが....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、セシルはまだ安心できなかった。ときにあたかも、女王の私託品として大量高価の燕脂染料がインドから到着した。セシルは、この全貨物をエセックスに五万ポンドの値で払い....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
ンキのそれのごとく黒い。 「ほんに! これは驚いたなア! 」 漸時二人は洋傘の染料が雨に溶けて出て来たものだと信じて街を歩いていた。しかし、よく気をつけて見る....
古事記」より 著者:太安万侶
そこに脱ぎ棄て、 山畑《やまはた》に蒔《ま》いた茜草《あかねぐさ》を舂《つ》いて染料の木の汁で染めた衣服を 十分に身につけて、 水鳥のように胸を見る時、 羽敲《....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
業上の誤解から、その仲間にされたものとの事を疑わぬ。けだしもと青染には、動物性の染料を交えておったと言われていたので、これはいずれ染織史研究家の教えを乞いたいが....