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柱頭
「柱頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柱頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
外見上の倒錯に常習的傾向の加わったものである。わたしの信ずるところによれば、或は
柱頭の苦行を喜び、或は火裏の殉教を愛した基督教《キリストきょう》の聖人たちは大抵....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
た。ギャルソンに註文を誂えた後のむす子は画家らしい虚心で、批評的の眼差しで、柱の
柱頭に近いところに描いてある新古典派風の絵を見上げていた。鳶色に薄桃色をさした小....
「運命」より 著者:幸田露伴
、 阿兄 何ぞ必ずしも 涙|潜々たらむ、 義を取り 仁を成す 此間に在り。 華表
柱頭 千歳の後、 旅魂 旧に依りて 家山に到らん。 と吟じて戮せられぬ。母族|林....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
方向に飛び出している浅緑色の袋のようなものがおしべの子房であるらしく、その一端に
柱頭らしいものが見える。たいていの花では子房が花の中央に君臨しているものと思って....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
スルスルと下へ向って引きました。 そうすると、庵の一方に継ぎ足された一竿の竹の
柱頭高く、へんぽんとして白旗が一つ現われて、きらきらと朝日にうつり出したのです。....
「燃ゆる頬」より 著者:堀辰雄
る花を選んで、それにぶらさがるようにして止まった。その花粉まみれの足でその小さな
柱頭にしがみつきながら。やがてその蜜蜂はそれからも飛び立っていった。私はそれを見....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
違えなく。 ユーゴーとバルザックとを並べよんで、非常に有益でした。バルザックは
柱頭《キャピタル》のない大柱列のようね、しかもその柱はびっしり並んで太くて比較的....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ランスの庭園で、幾時間も過ごしながら、紫色の靄《もや》に浸ってる大木、灰色の像や
柱頭、幾世紀もの光を吸収した王政時代の塔碑の苔生《こけむ》した石、それらの上に射....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
かぶさらないようにと払いのけていた。遠景には、栄光に包まれたナポレオンが、黄色い
柱頭のついてる青い大きな円柱によりかかっていたが、その円柱には次の文字が刻まれて....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
もなく世に埋もれている青年のうちにも、偉大なる感情や観念の殿堂をささえる大理石の
柱頭たる者があり、他方には、自ら得意となり繁栄をきわめて、靴《くつ》を光らし言葉....
「椿の花の赤」より 著者:豊島与志雄
すぎになると、屋根並は一面の闇に沈んでしまい、ただ遠くにぽつりと二つ三つ、何かの
柱頭の裸灯が見えるきりだった。その闇の中にただ一つ、凡そ十軒ばかり先方の屋根の下....
「パルテノン」より 著者:野上豊一郎
柱には溝彫の稜が到るところに無慙に欠け壊れ、西側だけの柱列には、破損しながらも、
柱頭《キャピタル》、軒縁《アーキトレイヴ》、彫刻帯《フリーズ》、軒蛇腹《コーニス....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ハ緑色卵円形ニシテ外面絨毛ヲ密布ス子房ハ卵形ニシテ外面絨毛ヲ帯ビ先端ニ短柱ヲ具ヘ
柱頭長ク二分ス花穂ノ全長四五分許ニシテ其本ニ倒卵形乃至匙形ノ小葉ヲ対生スルノ状十....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
の六|雄蕊《ゆうずい》があり、花筒の底からは一本の花柱《かちゅう》が立って、その
柱頭《ちゅうとう》は三|岐《き》しており、したがって子房《しぼう》が三室になって....
「カキツバタ一家言」より 著者:牧野富太郎
枝は萼片の上により添うて葯を覆い、その末端に二裂片があってその外方基部のところに
柱頭がある。この花は虫媒花であるから昆虫によって媒助せられ、雄花の花粉を虫が
柱頭....