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査証
「査証〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
査証の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
老人から歩き去りながら、泰造が伸子にきいた。
「伸子、きのうパスポート(旅券)の
査証をし直しに行ったのかい?」
「ええ。どうして?」
「ホテルのカウンタアで昨夜....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ちの隅では二同胞のあいだに先刻から大論判がはじまっている。 『諾威も瑞典も旅券の
査証は要らないんだ。』 『そうかなあ。どっちだったか確か要る国があったと思うがな....
「予言」より 著者:久生十蘭
ちゃった。船はいやだから、シベリアで行く。一日も早くモネのところへ行きたいから、
査証のほうをたのむよ」 と気楽なことをいった。 「よしやっておこう。それはいい....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
ものの護照を受け、府関査察のいる第五関で通関税と入府税をおさめ、護照に入府許可の
査証を請托する。そこから第三関へ戻って、第三関、第四関、第五関と順々に関長の副印....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
しい。滞在日数は?」 「いまのところ、まだ未定です」 「毎朝陸軍司令部へ出頭して
査証《ヴィザ》を受けて下さい」 竜太郎は、車室へかえった。汽車はゆるゆると動き....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
兼ねをしながら、印度入りの旅券を下附してくれますが、イギリスの領事館で上陸許可の
査証を仲々くれません。 然し私は決心しているのです。裏の方から通って行っても屹....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
証言は、法廷で朗読された――ロンドン塔の内で聴取されたものであって、いまは照合も
査証もする由のない口供書だった。要するに、ほんのすこしばかり上手な処理を加えれば....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
件がある。即ち結婚前には双方の男女が信認すべき医士に身体検査をしてもらってその検
査証を交換するのだ。今の世にはその慣例がないから不幸にして病的の人と結婚する危険....