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「栄える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

栄えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
て、 「いや、何とも。私大願成就仕りましたような心持で。お庇を持ちまして、痘痕が栄えるでごわりまする。は、はは、」 道学先生が、自からその醜を唱うるは、例とし....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
て張るように、この精進努力の生活は人類がなお地上の王なる左券として、長くこの世に栄えるだろう。 然し私はこの生活に無上の安立を得て、更に心の空しさを感ずること....
単独行」より 著者:加藤文太郎
。弱い者は虐待され、ほろぼされて行くであろう。強い者はますます強くなり、ますます栄えるであろう。 単独行者よ強くなれ! (一九三四・一二) 穂高にて ....
超人間X号」より 著者:海野十三
「それはよく分かっています。あいすまんことでした。これからは、この土地がうんと栄えるように、私はすばらしい事業を起こそうと考えているのです。それが世間をさわが....
火星兵団」より 著者:海野十三
。 「お困りの様子だが、まったくお気のどくに思う。皆さん方は、永久に地球の人類が栄えるものと思っていられたのであろうが、モロー彗星というやつが、それを正面から、....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
。 南無三宝! 私は恥を言おう。露に濡羽の烏が、月の桂を啣えたような、鼈甲の照栄える、目前の島田の黒髪に、魂を奪われて、あの、その、旅客を忘れた。旅行案内を忘....
元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
でも親の云う通りにはならないで「一体何と思って居らっしゃるんだか。此んなに家の富栄えるのも元はと云えば私が智慧をつけたからじゃあありませんか」と折々大事を云い出....
北斗帖」より 著者:違星北斗
て彫るアイヌの細工 アイヌには熊と角力を取る様な 者もあるだろ数の中には 悪辣で栄えるよりは正直で 亡びるアイヌ勝利者なるか 俺の前でアイヌの悪口言いかねて ど....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
建設する事に努めなければならなかったのだ。斯くてイタリイの芸術は吾々の墳墓の上に栄えるのだ。」 吾々も矢張り云おう。諸君は民衆芸術を欲するのか。然らば、先ず民....
大阪の可能性」より 著者:織田作之助
である。そして、日本の文芸にはこの紋切型が多すぎて、日本ほど亜流とマンネリズムが栄える国はないのである。 私はかねがね思うのだが、大阪弁ほど文章に書きにくい言....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
ていたが中年頃から園の中の字は外へはみ出るように書くことにした。松の園生のように栄えるようにと悦んで下さった母の顔を今でも憶い出す。 このアトリエの一屋を棲霞....
美味放談」より 著者:北大路魯山人
にでも当たった当たり屋のように取っている者がある……まぐれ当たりは十年後いよいよ栄えるわけにはゆかん。しかし、見る者はそうでも思っていないと、自分達が安心出来な....
お母さんは僕達の太陽」より 著者:小川未明
家の子供として、国家に役立つ人間を造らなければならない。国家が栄えれば自然国民も栄えるからです。国家が強く富まなければ、国民は、決して幸福になれよう筈がない。お....
三百年後」より 著者:小倉金之助
後のことは見当も付き兼ねるが、しかし三百年後のわが日本は、文運も層一層隆々として栄えることと想像される。 そうすると、其の頃になっても、私と同じような根性の人....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
うに思うが、今はそうした特殊の縁日的の気分や光景は殆ど見られなくなった。定夜店が栄えるに従って、植木屋の方が次第にさびれて行ったらしい。 その代り近頃毘沙門の....