栄枯[語句情報] » 栄枯

「栄枯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

栄枯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ろう、あるいは商業を営んでいる者もあろう。あるいは農業に従事している者もあろう。栄枯浮沈、その人々の運命に因っていろいろに変化しているであろうが、とにもかくにも....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
く考えていたが、 「お前の好運は尽きたのじゃぞ!」 と不意に鋭く叱※した。 「栄枯盛衰の移り変りの如何に劇しく恐ろしいかという事を、汝其処に居て見るがよいわ!....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ふたたび起きあがったときはるかに生蕃の琵琶歌が聞こえた。 「それ達人は大観す……栄枯は夢か幻か……」 チビ公の目から熱い涙がとめどなく流れた、金のためにさいな....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
べき苦心の物語があるものです。 あなた方は学校で歴史を学び、一国の興亡、一族の栄枯盛衰、戦いの勝敗に、みなみなきっと多くの興味を感じたでしょう。その同じ興味を....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
され、生き甲斐なく淋しい一生を送らねばなるまい。 分相応を第一とするとともに、栄枯盛衰はあざなえる繩の如し、時に貧しくとも驚かず、貧乏負けせぬが必要だとともに....
俊寛」より 著者:倉田百三
寛 (倒れんとす) 有王 (俊寛を支えあわれみに堪えざるごとく)お気をたしかに!栄枯盛衰は人間の力に測りがたき天のさだめでございます。今時を得て全盛の極みにある....
弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
あった。応仁の大乱はじまって以来、近畿地方は云う迄もなく、諸国の大名小名の間に、栄枯盛衰が行なわれ、国を失った者、城を奪われた者が、枚挙に暇ないほど輩出した。そ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ンマリと平々凡々な小さな盆地ながらも累々たる大古墳群にかこまれ、中央政権を争った栄枯盛衰の跡は遺憾なく残っている。飛鳥古京にくらべればコマ村は更に更に小さくて平....
ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
来るのサ、そうして人間の意思動作もすべて螺旋的にぐるぐるまわッているのサ。社会の栄枯盛衰も螺旋的にぐるぐるまわッているのだよ。易なんぞというものは感心な奴で、初....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
呑児なり太閤たると大盗たると聾が聞かば音は異るまじきも変るは塵の世の虫けらどもが栄枯窮達一度が末代とは阿房陀羅経もまたこれを説けりお噺は山村|俊雄と申すふところ....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ざりませぬ。幾年の修業を積んで、今は人間ならぬ世界に棲んでいれば、世の盛衰、人の栄枯、手に取るように見えまする。殊にお前さまはわれわれに呪われている身の上、なん....
迷信解」より 著者:井上円了
とく論じきたりて、さらに事々物々の変々化々するありさまを見るに、人の生死、草木の栄枯はもちろん、雲の動き水の流るるまでも、みな不可思議となりて現る。もとより、こ....
間人考」より 著者:喜田貞吉
代において、容易に変更が許されなかったのはまた実際やむをえなかった。しかしながら栄枯盛衰は数の免れざるところで、本軒百姓本百姓といえども時を経る間には貧乏もする....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の政争を風馬牛視し得る生活の確立である。こうした態度は単なる弱さではない。現世の栄枯盛衰ばかりに気をとられて、この世で少しでも立身出世しようという野性的な本能の....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
らるゝ通り斯様な荒物渡世をして、何うやら斯うやら其の日を送る身の上と成りました、栄枯盛衰は浮世の習いとはいいながら、実に変り果てたるわけだて、御尊父は御壮健かえ....