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「栄耀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

栄耀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仙人」より 著者:芥川竜之介
のように偉い人でも、いつか一度は死んでしまう。して見れば人間と云うものは、いくら栄耀栄華《えようえいが》をしても、果《はか》ないものだと思ったのです。」 「では....
クララの出家」より 著者:有島武郎
ぬにせよ、敬意を捧げている基督及び諸聖徒の世界だ。クララは第一の世界に生い立って栄耀栄華を極むべき身分にあった。その世界に何故|渇仰の眼を向け出したか、クララ自....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
煮る、火炎で焼く、活きながら鱠にも刻むげなの、やあ、殿。……餓じくばまだしもよ、栄耀ぐいの味醂蒸じゃ。 馴れれば、ものよ、何がそれを、酷いとも、いとしいとも、....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
ずに消えてしまうよ! (20) よい人と一生安らかにいたとて、 一生この世の栄耀をつくしたとて、 所詮は旅出する身の上だもの、 すべて一場の夢さ、一生に何を....
南地心中」より 著者:泉鏡花
らうだけに、また旦那にも桟敷で帯を解かれるような我儘をされるんです。身体を売って栄耀栄華さ、それが浅ましいと云うんじゃないか。」 「ですがね、」 と男衆は、雪....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
思いで死んでしまった後は、それこそ自由自在の身じゃでの、仕たい三昧、一人で勝手に栄耀をして、世を愉快く送ろうとか、好な芳之助と好いことをしようとか、怪しからんこ....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
まい、そこで秘密を教えてやる。……浪速の豪商淀屋辰五郎、百万にも余る巨富を積み、栄耀栄華を極めたが、元禄年間|官のお咎めを受け、家財一切を没収されたこと、汝とい....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
い取って一|釜起こし、もうその後は足を洗い、あの米八でも側へ引き付け、大尽ぐらし栄耀栄華、ううん、こいつあ途方もねえ、偉い幸運にぶつかるかもしれねえ。犬も歩けば....
剣侠」より 著者:国枝史郎
ことが出来たら!) その時こそ運命が――解いた人の運命が、俄然とばかり一変し、栄耀栄華を尽くすことが出来、至極の歓楽を享けることが出来る! (どうでもあの女を....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
いた。武家が跋扈の時代であるから、陪臣の師直の娘も内外の者に姫と呼ばれて、かれは栄耀のあるたけを尽くしていた。その小坂部が供をも連れないで、ただ一人で兼好の庵へ....
アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
が、生まれ故郷が、そして自由がいるのでありました。その植物たちは熱帯地方の産で、栄耀な暮らしに慣れた華奢な生まれつきでしたから、故郷のことが忘れられず、南の空が....
三枚続」より 著者:泉鏡花
し。つい、」といって愛吉は苦笑した。 金之助はやや更り、 「何しろ以前は大した栄耀をしたものらしい。」と自ら語り頷いて且つ愛吉の面を見た。 「じゃあお前は先か....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
町医があった。毎日門前に商人が店を出したというほど流行したが、実収の多いに任して栄耀に暮し、何人も妾を抱えて六十何人の児供を産ました。その何番目かの娘のおらいと....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
、秀衡父の譲りを得て、絶を継ぎ廃を興し、将軍の宣旨を被りて以降、官禄父祖に越え、栄耀子弟に及ぶとある。清衡・基衡・秀衡三代間約百年、造立するところの堂塔幾千万宇....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
ある。炭焼は賤の中にも賤の業とは云いながら、都の華奢な浮世の手ぶりに慣れ慣れて、栄耀栄華に飽きの来た人々には、そこにまた一種のなつかしみを感ぜしむるものがあった....