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「栢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

栢の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「太虚司法伝」より 著者:田中貢太郎
えてきた。大異はもうあわててもしかたがないから、このあたりで一泊しようと思った。栢の老木が疎らな林をなしているのが見えた。騒がしい鴉の声はその林から聞えていた。....
「死者の書」より 著者:折口信夫
りして又、大降りにかかろうとする処が、中だるみに、やや坦くなっていた。梢の尖った栢の木の森。半世紀を経た位の木ぶりが、一様に揃って見える。月の光りも薄い木陰全体....
「源氏物語」より 著者:紫式部
来にもないような華美なお儀式になる模様で、だれもだれも騒ぎ立っていた。式場は院の栢殿の西向きのお座敷で御帳、几帳その他に用いられた物も日本の織物はいっさいお使い....
「錦木」より 著者:宮本百合子
た。だまってしずかに人形の様にして居た女君は光君の手をふりはなすと一時に卯の花の栢をスルリとぬいで生絹のまま袴を歩みしだいて唐びつの間をすりぬけて几帳のかげに見....
「パラティーノ」より 著者:野上豊一郎
フォーロ・ロマーノの東端に立つティトゥスの門の前から坂道を登って右へ折れると、栢樹の密生した一区劃（ジェルマルス）がある。ティベリウス（二代目のローマ皇帝）の....
「雁」より 著者:森鴎外
えている。それから春日燈籠が一つ見える。その外には飛び飛びに立っている、小さい側栢があるばかりである。暫く照り続けて、広小路は往来の人の足許から、白い土烟が立つ....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
る姿を見るは、早川のみにある風景である。 酒匂川も捨て難い。二宮尊徳翁の故郷、栢山村を中心として釣りめぐれば殊のほか足場がよろしいのである。この川もまた震災後....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
千年柏万年松即石松之小者也（中略）五雑組《ござつそ》云楚中有万年松長二寸許葉似側栢蔵篋笥中或夾冊子内経歳不枯取置沙土中以水澆之俄頃復活或人云是老苔変成者然苔無茎....