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株主
「株主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
株主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
いた人であることを話した。 「正木さんでも、私でも――矢張《やはり》、この鉱泉の
株主ということに成ってます」 と先生は流し場の水槽《みずぶね》のところへ出て、....
「親子」より 著者:有島武郎
いなかった。また彼の耳にはいる父の評判は、営業者の側から言われているものなのか、
株主の側から言われているものなのか、それもよくはわからなかった。もし
株主の側から....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
をまず打破してしまわなければこの仕事はやってはいけない。早い話がポスターにいくら
株主の名前を並べたって客は一人も来はしないのだから。そして現在のところではまだ興....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
年千万円だ。――口で千万円って云えば、それっ切りだけれども、大したもんだ。それに
株主へ二割二分五厘なんて滅法界もない配当をする会社なんて、日本にだってそうないん....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
く諸国――つまり英国が主となり、仏国、米国、オランダ、暹羅、中国の諸国を表面上の
株主として、莫大な建造費を出しているのだった。工費は、おどろくなかれ千五百万ポン....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ヌ上流地方の退職戸籍吏のように見えたけれど、じつは彼は巴里の百貨店プランタンの大
株主なのである。ナプキンを顎の下へ押し込んでナイフで給仕人を指揮する癖があった。....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
家の主人が、難病を治した名医、且つ近頃三由屋が、株式で伊勢の津に設立した、銀行の
株主であるから。 晩景、留守を預るこの老番頭にあてて、津に出張中の主人から、里....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
なり、遊び怠けて落第して、そのとき長兄のすゝめるまゝに退学して、地方都市の兄が大
株主の会社で働いているうちに、兵隊に合格、すぐソ満国境へ送られた。彼は別れる故郷....
「マルコポロから」より 著者:寺田寅彦
云うと、基礎の怪しい会社などを始めから火葬にしないでおいたためにおしまいに多数の
株主に破産をさせるような事になる。これも殺生な事であると云わなければならない事に....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
主婦が主になって営業をして来ましたが、株式会社にする時、主人を社長とし、主婦を大
株主と定めたので、これは主人の書いたものですでにみな承知でしょう。 ある秋のこ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ることはなかろうと思われるのであります。大会社等でいわゆる上に立つ人とは、単に大
株主とか大財閥の関係者というだけで、幾つかの会社の重役を兼ね、自動車で乗り回して....
「思い」より 著者:伊丹万作
益打算の権化となるであろうことは決して想像に難くない。彼らの背には、多くの重役、
株主、会社員がおり、しかも、彼らの代表する会社はもともと利益を唯一の目的として成....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
。会社がありましてね、そこで大げさに製らえて分けるんです。あたし達はそこの会社の
株主でもあり支店でもありますんでね。それから納豆も。 加奈子が差し出した手提げ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
たな。こっちあ、たかだか恩を売って、人情を買う奴だ、贅六店の爺番頭か、三河万歳の
株主だと思うから、むてえ癪に障っても、熱湯は可哀相だと我慢をした。芸妓や娼妓でも....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
産、肥料問屋、ホテル、××工場、精米株式会社を経営し、取引所会員、拓殖銀行其他の
株主、商業会議所議員、市会議員をやっている。他に何千町歩という農場や牧場も持って....