根本義[語句情報] »
根本義
「根本義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根本義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
に生の中に活動する自分を認め、またその生の中に呼吸する他人を認める以上は、互いの
根本義はいかに苦しくてもいかに醜くてもこの生の上に置かれたものと解釈するのが当り....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
を執《と》っても、口を開《あ》いても、身を動かしても、ことごとく「自我の主張」を
根本義にしている。それほど世の中は切りつめられたのである。それほど世の中は今の青....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ありません。ナポレオンの大成功は、大革命の時代に世に率先して新しい時代の用兵術の
根本義をとらえた結果であります。天才ナポレオンも、もう二十年後に生まれたなら、コ....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
なさそうでもある。こういう仮想的の問題を考えてみた時にわれわれは教育というものの
根本義に触れるように思う。 私は蓄音機や活動写真器械で置き換え得られるような講....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
そうして手段としての写生の強調がそのままに目的であるごとく思われて、だれも芭蕉の
根本義を研究することすらしなかった。ひとり漱石は蕪村の草径を通って晩年に近づくに....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
くところ、必然になんらかの快楽が生ずることは今から信じている。しかし人間の行為の
根本義は快楽であろうか。快楽だから欲求するのであろうか。経験の発達した私らには快....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
た。そして、こうした時事的報道内容の内、最も時事的なものは、外でもない、狭義の又
根本義に於ける政治事項(所謂政治・経済・社会)だったのである*。 * 「時事と他....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
物の可能性をも否定してはならないはずである。尤も科学者の中には往々そういう大事な
根本義を忘れて、自分の既得の知識だけでは決して不可能を証明することの出来ない事柄....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
の上さらに、いっそう公平無私となり、公私を混淆せざることにならねばならぬ、という
根本義を忘れがちになります。 ことに、法治主義のもとにおける役人は法律によって....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
と一万円は一万円、二万円は二万円、あるいは千円は千円というようにその値を左右する
根本義は芸術的であるか、職工的であるか、美術的価値がどれだけ多いか、少ないかとい....
「尋常一様」より 著者:北大路魯山人
ある日、友人の紹介で人が来た。客は、わたしをつかまえてさっそく質問を発した。 「先生、料理の
根本義についておきかせください」 そこで、わたしは言下に答えた。 「食うために....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
面である。人間はもう少し深い所に住まねばならぬ。社会運動も労働争議も、この人生の
根本義から出発せなければすべてが徒労である。こう考えて彼が大阪の空を眺めた時に大....
「お茶漬けの味」より 著者:北大路魯山人
んにしても食物のことは、自分の肉体や精神をつくってくれる根本問題であるから、その
根本義を考えて、美味いものを食べればよいのである。よくよく考えてみれば、人の食物....
「料理の妙味」より 著者:北大路魯山人
っかく宵に食えば美味いものを、そうしないで、翌日に残して味を殺す。これが料理法の
根本義に背くものだと知ればよいのである。牛肉など新しいのはかたくていけないが、こ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
い。各兵も散兵に比しては正に数十倍の自由活動の余地があるのである。一兵まで戦術の
根本義を解せねばならぬ。今日の訓練は単なる体力気力の鍛錬のみでなく、兵の正しき理....