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根津
「根津〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根津の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
和泉という建具屋の若い職人を誘い出すことにした。職人は茂八といって、ことしの夏は
根津神社の境内まで素人相撲をとりに行った男である。かれは喜平の相談をうけて、一も....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
付いて来ました。異人三人も別手組ふたりも、みんな騎馬でした。 前にも申す通り、
根津から団子坂へかかって来ると、ここらは大へんな混雑、殊にこんにちと違って道幅も....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
る。 安政三年の初夏である。江戸|番町の御厩谷に屋敷を持っている二百石の旗本|
根津民次郎は箱根へ湯治に行った。
根津はその前年十月二日の夜、本所の知人の屋敷を訪....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
もない情緒と温味のある自然であり、春の暢やかさと初秋の美しき閑寂さは東京の下谷、
根津裏で下宿するものにとっては、誘惑されるのも無理でない事なのだ。近頃、妻が何か....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
りしきったのが小留をした、春の雪だから、それほどの気色でも、霽れると迅い。西空の
根津一帯、藍染川の上あたり、一筋の藍を引いた。池の水はまだ暗い。 「気味の悪い?....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
ら、泊から訳はない、小川の温泉へ行って、柏屋と云うのに泊ってみろ、於雪と云って、
根津や、鶯谷では見られない、田舎には珍らしい、佳い女が居るからと、度々聞かされた....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
囲に大勢の聴衆がぎっしりと詰めかけているにも拘らず、私はこの話の舞台となっている
根津のあたりの暗い小さい古家のなかに坐って、自分ひとりで怪談を聴かされているよう....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
みながら、家根へ上ったり、門口に立ったりして、上野の方を眺めていた。長州の兵は、
根津と谷中から、上野の背面を攻めていた。その戦いぶりを見ようとして、権現様側に集....
「森先生」より 著者:芥川竜之介
られし為、先生も時には間違わるる事あるを知り、反って親しみを増せし事あり。部屋は
根津界隈を見晴らす二階、永井荷風氏の日和下駄に書かれたると同じ部屋にあらずやと思....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
見なかったっけ) 京助は懐中へ手を差し込んで、仕舞って置いた書面を引き出した。
根津仏町|勘解由店、刑部殿参る―― こう宛名が記されてある。 「なるほど」と京....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
とすすめてやつた。伊藤はすぐに上京して私の間借りしていた三畳の部屋へやつてきた。
根津須賀町のその家は、よく建てこんだ狭い街にいくらでもあるような平凡な格子戸のあ....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
士で、わたしが大学に在学中はいろいろのお世話になったことがある。その住宅は本郷の
根津権現に近いところに在って、門を掩うている桜の大樹が昔ながらに白く咲き乱れてい....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
引寄せて戦うことになった。彰義隊の敗れたその日の夕七つ頃(午後四時)に、治三郎は
根津から三河島の方角へ落ちて行った。三、四人の味方には途中ではぐれてしまって、彼....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
女の交際というものはないでしょうか」と青年は云った。 本郷帝国大学の裏門を出て
根津|権現の境内まで、いくつも曲りながら傾斜になって降りる邸町の段階の途中にある....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
である。 安政三年の初夏である。江戸番町の御廏谷に屋敷を持っている二百石の旗本
根津民次郎は箱根へ湯治に行った。
根津はその前年十月二日の夜、本所の知人の屋敷を訪....