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案ずるに
「案ずるに〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
案ずるにの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
姿をあらわしたと侍女《こしもと》どもはささやいていた。 「じゃによって、われらが
案ずるには、かの玉藻めが殿様のお留守を窺って、衣笠殿に祟ったのではあるまいか。彼....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。 (アバ大人ですか、ハハハ今日の午後。)と酒井先生方の書生が主税に告げたのと、
案ずるに同日であるから、その編上靴は、一日に市中のどのくらいに足跡を印するか料ら....
「乱世」より 著者:菊池寛
ん動じていなかった。 「もう諸君! 今夜がお別れじゃ! 刻限は明日の夜明けだな、
案ずるに」 彼は苦笑しながら、みんなを見返った。 「五人だけは梟首か。拙者は免....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
き着いて、果たしてそこにかの馬を発見した。これは著者が親しく目撃したことである。
案ずるに、西域に刀を呑み、火を呑むたぐいの幻術を善くする者あることは、前漢時代の....
「沈没男」より 著者:海野十三
んでいたことを、今思い出した。しかしプロペラの音は全然しなかったのである。仍って
案ずるに、独軍では、無音飛行機を使っているか、乃至はグライダーをもって、わがロイ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
の股引で、尻からげの形、にょいと立って、 「出ないぜえ。」 は、ずるいな。……
案ずるに我が家の門附を聞徳に、いざ、その段になった処で、件の(出ないぜ。)を極め....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
れは判らない。足軽もその後再びたずねて来ない。 以上が蜀山人手記の大要である。
案ずるに、この記事を載せた「一話一言」の第三巻は天明五年ごろの集録であるから、そ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
かしく、その蝙蝠傘を脇挟んだ様子、朝夕立入る在来の男女とは、太く行方を異にする、
案ずるに蓋し北海道あたりから先生の名を慕って来た者だろうと、取次は瞶めたのである....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。」 思わず警句一番した、女房も余りの話、つい釣り込まれてふき出したが、飜って
案ずるに笑事ではないのである。 「串戯じゃないよ。」 と向き直って、忘れていた....
「妖怪学」より 著者:井上円了
山、葉山、羽黒の権現ならびに豊川大明神、あとさきは言わずに中はくぼんだお釜の神様
案ずるに、この語もとより妖怪を招くの力を有するにあらず。しかして、中央の童子の自....
「迷信解」より 著者:井上円了
』『妖怪叢書』等を見るべし。 明治三十七年七月講述者誌 『国定小学修身書』を
案ずるに、尋常小学第四年級用第十五課に「迷信を避けよ」との一課あり、また、高等小....
「奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
ノシシの称呼は普通に失われて、イノシシの方のみが各地に保存されている状態である。
案ずるにシシは宍すなわち肉の義である。古代野獣肉が普通に食用に供せられた時代にお....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
其の意に任すなり」と説明してある。これについて伊勢貞丈は、その安斎随筆において、
案ずるに大蔵は火蔵の誤写にして、火蔵は火葬なるべし。令集解の文、「以骨除散也」と....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
国をして今日の隆盛に至らしめたるもの、多くは天然の教育による。 まずその地勢を
案ずるに、東西数千里にわたる大国にして、大西・太平の両大洋を前後に接し、その内地....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
を貼付せるあり。「文帝宝誕喜助※金何輛」と片紙に印刷したるものを貼付せるを見る。
案ずるに、シナ人は金紙銀紙を神前において焼きて福を祈る、そのときにこの片紙を受け....