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「案出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

案出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れなくなって、佐藤の屋敷に身を隠すことになったが、それを機会にお近はさらに一策を案出して、自分の恋がたきのお北を誘い出した。その使を頼まれたのは例の藤助で、彼は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
証明するためと、あわせて相手を威嚇するために、異国人の生首をたずさえてゆくことを案出した。勿論、ほんとうの生首などがむやみに手に入るわけでもないのであるが、それ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
取って私以上に完全なものはない。そういったとて、その意味は、世の中の人が概念的に案出する神や仏のように、完全であろうというのではない。お前が今まで、宗教や、倫理....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
学上重大な意義のある発見をした。すなわち、光の速度の測定を可能ならしめる一方法を案出した。彼はガリレオの発見した木星の衛星を観測した。この衛星は木星の陰影中に没....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
いたのだった。生きているような噂が拡がったのは、犯人をおびき寄せるため帆村探偵の案出した手だった。戸浪は、探偵小説家の名を汚し、彼の変態的な純情(?)に殉じた、....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
分|美味しく戴けない。そう悟ったので、僕は一夜脳髄をしぼって、最も科学的な方法を案出した。幸い僕は家庭教師として、彼女に数学を教える役目を得たので、それで時々会....
自叙伝」より 著者:大杉栄
どうしても駄目らしかった。僕は虎公が可哀そうで堪らなかった。そしてとうとう一策を案出してそれを虎公に謀った。それは僕が使った本はみな虎公にやるから、虎公はその伯....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
正する見込みはない。したがって、教師の側でも非常手段として、引廻し其の他の厳刑を案出したのかも知れない。 教師はみな羽織袴または洋服であったが、生徒の服装はま....
獄中消息」より 著者:大杉栄
鏡はありません。於是乎、腕を拱いて大ハイ大いに考えたのです。そしてとうとう一策を案出したのです。それは監房の中に黒い渋紙を貼った塵取がありますから、ガラス窓を外....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
筆である。菊五郎が奴凧を勤めるに就いて、座方では去年の「牡丹燈籠」以上の宣伝法を案出し、一月六、七日の両日、浅草の凌雲閣、新橋の江木の塔、芝愛宕山の愛宕館の三カ....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
両の金を持って来たというのを聞いて、俄かに悪心をきざして、それを巻き上げることを案出したのであろう。それは殆ど明白であるが、千生の母をなぜ殺したかということに就....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
として有名であったホェーウェルに相談するを例とした。上の命名もこのホェーウェルが案出したものである。 次に、電流の強さを水の電気分解を用いて測定を発見した。 ....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
先ず彼の相続税を予算して彼の死後の処まできめてしまった。これも彼の最後の名望慾が案出したのである。彼が死んだ時、息子が相続税を現金で支払えない代償に領地の半分を....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を救うの教師を自任し、細さに下級の生活状態を究めて種々の自己流の精神医療の方法を案出して試みた。尤もこの試みは大抵失敗して、傍観者からは頗る滑稽に思われた事もあ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
時、小汽船をもって本船に送られ、朦朧たる満月をいただきて帰船す。船中、別に一詩を案出す。 香港海如。 (香港の海はふくろのごとく、万をもって数えるほどの船が忙し....