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桜島
「桜島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
桜島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
を売っているのをみつけて十五個買った。一個十四銭ほど、やすい、そしてうまい。 ◯
桜島へ敵機が二機とか四機とか衝突し、燃えていたそうな。 ◯鹿児島行の列車で、沖縄....
「私の父」より 著者:堺利彦
きにくる小六という若い百姓男を相手にして、父はあらゆる野菜物を作っていた。大根、
桜島、蕪菜、朝鮮芋(さつま芋)、荒苧(里芋)、豌豆、唐豆(そら豆)、あずき、ささ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
持たない。父は四国の伊予の人間で、太物《ふともの》の行商人であった。母は、九州の
桜島の温泉宿の娘である。母は他国者と一緒になったと云うので、鹿児島を追放されて父....
「長崎の印象」より 著者:宮本百合子
分け攀《よ》じ登ったのだから、洋服のYは泰然、私はひどく汗を掻いた。つい目の先に
桜島を泛べ、もうっと暑気で立ちこめた薄靄の下に漣一つ立てずとろりと輝いていた湾江....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
に、駿河に富士山が湧出したという伝説も、その間の消息を語るものである。安永八年の
桜島の爆裂には、その付近に数個の新|島嶼を湧出した。「地理纂考」によると、「安永....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
ると南の空に珍しい積雲が盛り上がっている。それは普通の積雲とは全くちがって、先年
桜島大噴火の際の噴雲を写真で見るのと同じように典型的のいわゆるコーリフラワー状の....
「変な男」より 著者:豊島与志雄
る。随って、そういう川の水の流れ込む海が、やはり底まで澄んでいて、魚の姿と一緒に
桜島の影の写ってるのが、云いようもないほど綺麗である。 「水という水がすっかり、....
「高千穂に思う」より 著者:豊島与志雄
ころある者の微笑がそこに見られる。 眼を転ずれば、火口より右方に、鹿児島湾から
桜島まで、一望のうちに見える。御鉢火口を顧み、更にまた
桜島を眺めて、その噴火口に....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
し長すぎたようだが、何をしていましたか。」 「山を見てきたんです。阿蘇、高千穂、
桜島、それから慾をだして、浅間まで廻ってきました。」 「ほう、それは大変だ。旅費....
「朱欒の花のさく頃」より 著者:杉田久女
をのぞく私達兄弟五人は皆生れたのであるが、無心の子供心には、あさ夕眺めた城山も、
桜島の噴煙も、西郷どんも、朱欒の花のこぼれ敷く庭の記憶もなく只|冠木門だけがうっ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
木が疎《まばら》になって、木床《きどこ》峠へ出る往来が近くなった。右手の前方に、
桜島が、朗らかな初夏の空に、ゆるやかに煙をあげていた。
「仁十」
「はい」
玄....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
い姿を見た。 「別に国と云って定まったところはありませんけれど、原籍は鹿児島県東
桜島です。」 「ホウ……随分遠いんですなあ……。」 私はもうたまらなくなって、....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
名である。 兎が立ち上ると、すぐ狸が立ち上った。狸は大坂曳船会社の社長で実名を
桜島安五郎と言う。狸と言われる理由は二枚舌文部大臣中橋徳五郎の真似をして、狸の焼....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
児島から船出して更に南へと下りましょう。既に旅の終に近づきました。 火に燃ゆる
桜島を後にし、右手に開聞ヶ|岳の美しい姿が眼に入りますと、船は早くも広々とした海....
「野宿」より 著者:山之口貘
乗って鹿児島までは出ることが出来たのである。ぼくらは、港近くに、旅館を見つけて、
桜島を眺めながら、金の来る日を待ち佗びた。それは、亀重君の家に打電して、金を請求....