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梁木
「梁木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
梁木の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「怪夢」より 著者:夢野久作
も数本の指と、腕と、人の若者の前額《ぜんがく》を斬り割いた。その血しぶきは今でも
梁木《はりき》の胴腹に黒ずんで残っている。 私の父親は世間から狂人扱いにされて....
「太十と其犬」より 著者:長塚節
かぶった太十の家は内も一杯煤だらけで昼間も闇い程である。天井がないので真黒な太い
梁木が縦横に渡されて見える。乾いた西風の烈しい時は其煤がはらはらと落ちる。鼠のた....
「青草」より 著者:十一谷義三郎
ある日、弟は兄の友人からこんなことを聞いた。その日、兄の組は体操の時間に高い
梁木の上を渡らされた。兄は、教師の止めるのを聞かないで、皆と同じように渡ろうとし....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
燃尽する 巨大な崩壊を潜りこえた本能が 手脚の浮動にちぎれ 河中に転落する黒焦の
梁木に ゆらめく生の残像 (嬰児と共の 妻のほほえみ 透明な産室の 窓ぎわの....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
、恐れと敬虔とを感じずにはいられぬ。 私に与えられた勉強部屋は屋根裏の、大きな
梁木のむき出しになった凡そ美というイデーとかかわりのないものであった。部屋の隅に....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
勢や風で揺れた。――ランプは真中に一つだけ釣ってある。ランプの丸い影が天井の裸の
梁木に光の輪をうつした。ランプが動く度に、その影がユラユラと揺れた。誰かがランプ....