梯子酒[語句情報] » 梯子酒

「梯子酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

梯子酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
て、あちこち飲みまわって夜が更けたのだが、なお、なけなしの金をたたいてずるずると梯子酒を続けようというのは、飲み足らぬというよりは、むしろアパートへ帰るのがいや....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
枕も夥《おびただ》しい血で赤黒く汚れていた。 そのときも彼はその負傷が、昨夜の梯子酒《はしござけ》の行脚《あんぎゃ》のときにどこかで受けたものであろうとばかり....
暴風雨に終わった一日」より 著者:松本泰
い学校生活を終わった伊東の数人の仲間が京橋《きょうばし》のビヤホールで何軒目かの梯子酒《はしござけ》をやっているときだった。酔い痴《し》れて店をよろけ出ていった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
る途中の道草としての、この女化け物に、神尾が、かりそめの興味を呼び起してみると、梯子酒のように、その残忍性が募って来るのは、この男の持前です。 パックリと口を....
交遊断片」より 著者:豊島与志雄
* ひと頃、私は高瀬俊郎君と屡々酒を飲み歩いたものである。彼は有名な梯子酒で、夜の二時までも三時までも、凡そ酒を飲ませる家が起きてる限りは、私をつか....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
日常通る道筋、例えば自宅から電車停留場まで行く街路や、勤務先まで行く交通機関や、梯子酒の常習者ならばその飲みまわるコースや、広い家屋ならばその奥の室から湯殿へ行....
出家物語」より 著者:坂口安吾
駈け廻って買ったものを売りさばいて、屋台の支度もして、仕事がすんで一パイのんで、梯子酒して、虎になって、それで、お前、手筈一つ狂わねえや。狂うのは虎の方ばっかり....
母の上京」より 著者:坂口安吾
なく全身のとろけるやうな憩ひを覚えるのはなぜだらう。 あるとき酔つ払つた夏川が梯子酒といふ奴で娘のゐる屋台のオデン屋へ現れたとき、娘が彼に言つたものだ。 「ね....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
五 数日後、二人は中央線の某駅で降りた。零時ごろである。銀座と新宿の梯子酒のあとだ。のめない放二は二三杯のビールで耳まで真ッ赤であった。 マーケッ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
だ。 彼は一日に三本ぐらいのウィスキーは軽くのむ。まだ足りなくて、酒やビールの梯子酒をするばかりでなく、酒だけではきかないので、酒のサカナに催眠薬をのむのであ....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
なけりゃ、そっと盗んじまうから」 彼女は子供々々と次々盃をさして行くのである。梯子酒というのは知っているが、いすずさんのように子供酒は初めてである。 次に情....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ですかい。 眠ている、眠ている、眠とらすたい。か。 酔っぱらって、酔っぱらって、梯子酒か。」 「おい、 眠てない、眠てない、眠やしない。 醒めてる、醒めてる、醒....