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「梳る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

梳るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
られるようで堅くなってどこも見ず、面を背けると端なく、重箪笥の前なる姿見。ここで梳る柳の髪は長かろう、その姿見の丈が高い。 三十七 「お敷きなさい....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
だ嬰児の脳漿、それを練り合わせた塗抹剤……お着けすることに致しましょう」 髪を梳る音がした。 深い溜息が聞こえて来た。源之丞の洩らす溜息らしい。 と、月子....
東上記」より 著者:寺田寅彦
の男の眼付やゝ定九郎らしきばかりなり。五十くらいの田舎女の櫛取り出して頻りに髪|梳るをどちらまでと問えば「京まで行くのでがんす。息子が来いと云いますのでなあ」と....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
そっくりです。飯事に遣います。蔓は皮を剥いて水に浸すと、粘りのある汁が出て、髪を梳るのに用いられるというので美男葛の名があるのでした。一に葛練などともいいました....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
大 名士|頭を回せば即ち神仙 卓は飛ぶ関左跡|飄然 鞋花笠雪三千里 雨に沐し風に梳る数十年 縦ひ妖魔をして障碍を成さしむるも 古仏因縁を証する無かるべけん 明珠....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
。黒髪の簪に、小さな黄金の鮒が飾ってある。時に鏘々として響くのはこの音で、女神が梳ると、また更めて、人に聞いた――それに、この像には、起居がある。たとえば扉の帳....