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「棒を引く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

棒を引くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と笑ったが「鼻汁《はな》を垂らすのは、ちと酷《こく》だから消そう」とその句だけへ棒を引く。一本ですむところを二本引き三本引き、奇麗な併行線《へいこうせん》を描《....
婦系図」より 著者:泉鏡花
帰りだろう、どこへも廻りゃしますまいな。」 「うふふ、考えてるんだ。」とまた灰に棒を引く。 「相変らず辛抱が出来ないか。」 「うむ、何、そうでもない。母様が可愛....
掠奪せられたる男」より 著者:豊島与志雄
られていた。秀子はよくその下に立っていた、山田が其処を通る頃に。 Uの字の上に棒を引くとそれが電車通りだった。山田は電車通りに出るのによく右足の方へ廻り途をし....
註文帳」より 著者:泉鏡花
ぞ、血が出たろうな、血が、」 「そりゃ出たろうとも、たらたらたら、」と胸へ真直に棒を引く。 「うう、そして真赤か。」 「黒味がちじゃ、鮪の腸のようなのが、たらた....
好日」より 著者:三好十郎
と見えて、肩で息をしている。……そこへ、足音が下手奥の廊下からして来る。登美が編棒を引く。佐田ヨロリと立って、元の所へ戻って坐り、前へ折れ曲るようにして畳を見て....
春泥」より 著者:久保田万太郎
ざ/\足を運んで、もしうんといってくれゝば、いまゝで御用立したものは綺麗にこゝで棒を引く。――まずそれがさし当っての御相談。……そういって来る奴を、逆にそっちか....