棺箱[語句情報] » 棺箱

「棺箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

棺箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
紫色がかりながらも、眠ったようにして棺の中に横たわっている母の顔を見た。僕はその棺箱が焼けて、母の顔か手か足かが現れて出たら、堪らないと思った。それでも僕はじっ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
たところを見ますると、多分、この少女はあの寝棺に納まっているうちから……否。あの棺箱に納められる以前から、死んではいなかったに違いないという事が考えられるのであ....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
ところへ、聞慣れた近所の連中の声がガヤガヤと聞こえて来ます。気の早い連中で、モウ棺箱を担い込んで来ている模様です。 『馬鹿共が。又三人も死んでケツカル。ほかに喰....
黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
教えるべ。俺は宮前屋敷の藤原平吾様だ。今夜だけは許してやるから今から気をつけろ。棺箱さ片足踏込んでやがる癖に、何んの用があって煉瓦場さなど行きやがるんだ。老耄め....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を数えて行くと、いま掘りっ放しの穴がある。穴の傍らに、極めて粗造《あらづく》りな棺箱が荒縄でからげられて、無雑作《むぞうさ》に押しころがされてある。 その荒涼....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
食わせてしまえ」 憤慨のあまり、吃弁が雄弁となり、猛《たけ》り立った角之助が、棺箱に向って飛びつきました。 二十三 「こ、こ、こ、これ、何を....
本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
》の木を以て奥津《おきつ》棄戸《すたへ》に将臥《もちふ》さむ具《そなへ》――即ち棺箱を造ることを誨《おし》えたとあるが、それが事実であるか否かは容易に判然せぬ。....