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椎骨
「椎骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
椎骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河明り」より 著者:岡本かの子
私は星に一々こんな意味深い色のあることを始めて見た。美しい以上のものを感じて、脊
椎骨の接目接目に寒気がするほどである。 空地の真中から、草葺きのバンガローが切....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
りながら斜上に突き上げているのですから気道は水平の刃で貫いてあります。そして、頸
椎骨の第二椎辺をかすめた所が創底になっているのですぞ。」 それにいちいち点頭き....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
砂の平地に、ザックとばかり打ち込んで別の穴を掘り初めたが、そのうちに大きな魚の脊
椎骨を一個掘り出すと、又急に元気付いて、前に倍した勢いで鍬を揮い続けるのであった....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
彼は綱にとびついた。 と彼はどすんと尻餅《しりもち》をついた。いやというほど
椎骨《ついこつ》をうった。それと共に大きな音がして、上から綱がどしゃどしゃと落ち....
「闘牛」より 著者:野上豊一郎
牛をからかうのであるが、左手はいつも遊ばせている。最後にその剣を突き刺す時は、頸
椎骨の急所をねらって、一気に心臓まで突き通すと、牛は一たまりもなく瞬間に斃れる。....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
い!」法水が辛っと出たような声で、「軟骨が滅茶滅茶になっているばかりじゃない、頸
椎骨に脱臼まで起っているぜ。どうして、吾々には想像も付かぬような、恐ろしい力じゃ....
「猫と村正」より 著者:小酒井不木
るので御座います。先妻はその村正を右手に持って、頸部を横に切ったのですが、創は脊
椎骨に達するくらいで、検屍の人もびっくりしました。たった一刀で、しかも女の力であ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ざくりざくりと薄墨色の砂を踏むと、昆布や赤い大きな蟹の殻や流木の砕片や、何かの脊
椎骨が雨にじっとりと濡れて、北海の漁村らしい臭気が鼻をついて来た。 とうとう国....