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椚
「椚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
椚の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
。 新浴場の位置は略《ほぼ》崖下の平地と定《きま》った。荒れるに任せた谷陰には
椚林《くぬぎばやし》などの生《お》い茂ったところもある。桜井先生は大尉を誘って、....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
死んだ人のことを話した。これから一里ばかり上ったところに、炭焼小屋があって、今は
椚の木炭を焼いているという話もした。 この山番のある尾の石は、高峰と称える場所....
「採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
の大泉駅へ下車して村を抜け、野路を越えて畑のなかへ出た。折りから漸く秋深く、楢と
椚の林は趣をかえて紅葉の彩に美しい。芒の穂も茅の穂ももう枯れた。 五、六十間さ....
「たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
団栗林に富んでいるからであると言う。団栗は、楢の木に実るのが第一に粒が大きく次が
椚、樫という順になる。猪は団栗が大好物で、楢の実をふんだんに食った奴こそ、猪肉の....
「南北」より 著者:横光利一
悩み始める頃迄続いていった。 まだ夕暮には時があった。秋三は山から下ろして来た
椚の柴を、出逢う人々に自慢した。 そして、家に着くと、戸口の処に身体の衰えた男....