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「検する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
検するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
言葉を下《くだ》した。
夜《よ》ふけの二条《にじょう》の城の居間に直之の首を実
検するのは昼間《ひるま》よりも反《かえ》ってものものしかった。家康は茶色の羽織を....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
判然とはその何れにも従わせることの出来ない幾多の心的活動を発見するだろう。虹彩を
検する時、赤と青と黄との間に無限数の間色を発見するのと同一だ。赤青黄は元来白によ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
実際これも主としてこの同じ銀河区域に見られるのである。螺状星雲もそのスペクトルを
検すると星団であることが分る。しかし距離が余り大きいためにその中の個々の星を認め....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
。 ○俳優がはじめて扮装して現われた場合、演出者は必ずやり直しをさせるつもりで点
検するがよい。でないと眼前に現われた俳優の扮装にうっかり釣りこまれてしまうおそれ....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
は六尺もあろうと思われる受信機の目盛盤を左の方から一つ一つ点検して行きました。点
検すると言っても指でクルクルと廻してみるわけでもなく、二尺も離れた遠方から恐る恐....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ムの焼け屑があったではないか。 帆村は、深山理学士と情婦の桃枝との殺害場所を点
検すると、大急ぎで日本堤署へ引かえした。その頃には、本庁からも予審判事が駈けつけ....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
とは、明かに危険であると感じた。きっと出獄の前に、いまの二人が私の肉ポケットを点
検するだろう。そのときこそ百年目に違いない。――私は至急に別なラジウムの隠し場所....
「恐竜島」より 著者:海野十三
したようだ。 「おい、このままで夜明けまでまとう。恐竜が、外に出ていった留守に探
検するんだ」 「恐竜も散歩に行くんですかい」 「散歩じゃない。朝になれば食物をさ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
こむだろう。もちろんこれは極めて稀なる場合だがね。ところがだ、この灰皿の内容物を
検するのに、吸殻の上を、この黒い灰が完全に蔽っているんだ。ということは何を意味す....
「火薬船」より 著者:海野十三
怪船の甲板上におどりあがった。 「帝国海軍は、作戦上の必要により、ここに本船を臨
検する」 中国語に堪能な岸隊長は、船員たちのかおをぐっとにらみつけながら、流暢....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
て見出したとともに、助けたのである。 この少年は、少なからぬ便宜を与えた。――
検する官人の前で、 「――三日以来、大沼が、日に三度ずつ、水の色が真赤になる情報....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
加減は驚くに余りある。日記その物が馬琴の精力絶倫を語っておる。 更にその内容を
検すると、馬琴が日常の極めて些細な問題にまで、いちいち重箱の隅をホジクルような小....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
男の子何人ありやをたずねたるに、足を四回あげて四人あるを告ぐ。すなわちその子供を
検するに、果たして四人の男子あり。終わりに、コックリに『御帰りになりませんかいな....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
た大苦辛を見て衷心嘆服せずにはいられなかった。歿後遺文を整理して偶然初度の原稿を
検するに及んで、世間に発表した既成の製作と最始の書き卸しと文章の調子や匂いや味い....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
起せるを見るは、大いに旅情を慰むるに足る。上等船客西洋紳士十六人中、鬚髭の有無を
検するに、有せざるもの十二人、有するもの四人、すなわち四分の三は無髯者なり。これ....