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「検案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

検案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ところが、河竹の方はどうでしょう、全然密閉された室だったのですよ。それから、屍体検案の結果は、河竹はまず論なしとしても、院長の方は、詳細剖見を待つにしろ、まず急....
深夜の市長」より 著者:海野十三
へ引返して毒を嚥むといった。――本当だったよ。先刻、日比谷脇で車内の二人の屍体を検案したよ」 僕はこの意外な話に、卓子の上にガバと伏して、暫くは顔があげれなか....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
もう喬介は屈み込んで、綿密な屍体の調査を始めていた。 やがて喬介|並に警察医の検案に依って、第二の屍体は、第一のそれと殆ど同時刻に殺されたもので、致命傷は、鋭....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
灯が点いていたので判らなくなったのだ。ところが、十時頃だったが、ひととおり死体の検案からこの一劃の調査が終ったので、鎧扉を閉じて卓子灯を消すと……」と熊城はグビ....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
た。 「上の小鐘は暗くて判らんが、下にある大鐘だけは二つ見える。」警察医が屍体を検案している方には見向きもせず、法水は仰向いて独語した。「床から円蓋の頂点までが....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
子と断定したのです。異例を考えれば十六歳位とも見られない事はありますまいが、私は検案書の如く推定いたしました。死後経過は六ヵ月乃至一年と見ました。自殺か他殺かと....
竇氏」より 著者:田中貢太郎
った。其処には児を抱いた若い女が児と同時に死んでいるのを、晋陽の府廨から来た吏が検案しているところであった。廷章は狂気のようになって叫んだ。 「ええそれは、南三....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
に乗組んでもらうのがよかった。二少年のたのみの綱は、ある雑誌の増刊で、「月世界探検案内特別号」という本が一冊あるきりだった。 その本によると――地上からの高度....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の日記は確かに興味ある記録で、おそらく科学的の暗示を与えるものであろう。その死体検案の場合に、日記は証拠物として提示されなかった。検屍官はたぶんそんなものを見せ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
人が発見して、だんだん調べてみると、それが小鉄だということが判ったんです。医師の検案によると、小鉄の死因は頭を強く打たれたので……。髪も着物もぐしょ濡れになって....
鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
で他殺と速断するのは危険であることを私たちも考えなければならなかった。殊に医師の検案によると、死体は相当に水を飲んでいるというのであるから、他殺の死体を水中に投....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ヴィデが、奇異な比喩めいた言葉を云いつづけようとした時、一人の私服が、詳細な屍体検案書を手に入って来た。 ところが、それによって、この事件の謎がさらに深められ....
「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
ーン紙にも書いてなければ、バーンスの著書にも書いてない。ただポオのみが医師の屍体検案書のことを書いている。ところがポオはクロムリン(小説ではボオヴェー君)がウィ....
旅客機事件」より 著者:大庭武年
れているのだ」 そして署長は一枚の紙片を改めて取り上げて読み下した。 屍体検案書 姓名 秀岡清五郎 記事 旅客機JXAC客席No.3上に於て、航空中死....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
気のため欠勤中とのこと。 受付の警官は私のために、湖中から引き揚げた姉妹の屍体検案書を帳簿から抜き出して見せてくれた。なるほど石橋スパセニア(二十歳)は無疵の....