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検視
「検視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
検視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
咽喉《のど》を突き破っていた。女は剃刀《かみそり》で同じく咽喉を掻き切っていた。
検視の末に、それが大工の六三郎と遊女のお園とであることは直ぐに判ったが、二人がい....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
臓|麻痺で死んだことは医者の口を借りるまでもありません。 医者の厚意で、警察の
検視もこれに引続き至極簡単にすみました。唯、笛吹川画伯の臨終を見ていたものは、兄....
「赤外線男」より 著者:海野十三
だけに、大変なものであった。 現場の落花狼藉は、ここに記すに忍びない。その代り
検視の係官が、電話口で本庁へ報告をしているのを、横から聴いていよう。 「……とい....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
では、村民なにがしが落雷に撃たれて死んだ。 明という県令が出張して、その死体を
検視したが、それから半月の後、突然ある者を捕えて訊問した。 「おまえは何のために....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
うこれ迄です。男の血は槍や鳶口や棒や鋤や鍬を染めて、からだは雪に埋められました。
検視の来る頃には男はもう死んでいました。 神官と山伏と下女とは即死です。ほかの....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
少輔の家が幕府から取潰されたときに、家老のなにがしは切腹を申渡された。その家老が
検視の役人にむかって、自分はこのたび主家の罪を身に引受けて切腹するのであるから、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。釘が打ち込んであるかも知れません」 成程と気がついて、丁はその死骸をふたたび
検視すると、果たして髪の毛のあいだに太い釘を打ち込んで、その跡を塗り消してあるの....
「大脳手術」より 著者:海野十三
下から剥き出すと、商売ものの懐中電灯をさっと照らしつけて、教授の毛脛をまざまざと
検視した。 「うわっ、た、助けてくれ」 教授は教授らしくもない大悲鳴をもって、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いたのは、あの女ばかりでした。それが今度死んで、しかも突然に死んだものですから、
検視が来るなどという騒ぎになって、近所でもいろいろの忌な噂を立てます。したがって....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
の訴えに接して、わたしは一人の巡査とともに現場へ出張して、型のごとくにその死体を
検視することになった。池は南にむかって日あたりのいいところにあるが、それでもここ....
「虎」より 著者:岡本綺堂
たであろうから、それが一度に爆発して俄にお常を殺す気になったらしい。お常の死骸は
検視の上で友蔵に引渡された。 虎の子が飛んでもない悲劇を生み出すことになったが....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
ある質物を義助が持ち出したのである。死人に口なしで勿論たしかなことは判らないが、
検視の役人らの鑑定によれば、かれらはこの草原で格闘をはじめて、梅次郎が相手を捻じ....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
の女がどこの誰だか、識っている者はないようでございます。自身番からも人が来て、御
検視を願うのだとか言っていました。 叔父のところへ知らせてやれば、おそらく身許....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
に俊良、食べ合せ物宜しからず、脾胃を害い頓死|云々。正に立会候者也と書き立てた。
検視の役人も来ぬではなかったが、医師の証明があるので、一通り検分の上無事に引揚げ....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
服装をしていたのだけは覚えていますが、他には何も心当りはありませぬ」 なお現場
検視に立会った駅員曰く、 「遺書らしいものも発見されませんので、自殺らしいとも思....