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椿事
「椿事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
椿事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
たざわめきたちましたが、さすがに検非違使《けびいし》たちばかりは、思いもかけない
椿事《ちんじ》に驚きながらも、役目は忘れなかったのでございましょう。火長《かちょ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
。これを見た大手先《おおてさき》の大小名の家来《けらい》は、驚破《すわ》、殿中に
椿事《ちんじ》があったと云うので、立ち騒ぐ事が一通りでない。何度目付衆が出て、制....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ブルについた時、ある若い武官教官が隣に坐っている保吉《やすきち》にこう云う最近の
椿事《ちんじ》を話した。――つい二三日前の深更《しんこう》、鉄盗人《てつぬすびと....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
たりに、かすかな白光の尾を残して、暗澹たる宇宙に飛び去るところであった。 この
椿事は、まもなく私の下宿にもきこえたので、私はとるものもとりあえず、研究所に駆け....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
し事実は木橋だった両国橋の欄干が折れ、大勢の人々の落ちた音だった。僕はのちにこの
椿事を幻灯か何かに映したのを見たこともあるように覚えている。 二三 ダ....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
わして、真赤な光線を、機翼に叩きつけるのだった。丁度、そのときだった。あの一|大
椿事が突発したのは……。 ここまで云えば、君達も感付いたろうが、この
椿事は、翌....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
うになって働いている人々のじゃまをしないようにつとめながら、悲しむべき第六号艇の
椿事のなりゆきを見まもった。 いまこの操縦室には、本隊の首脳部がのこらず集まっ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
だが、どうしたわけか、ポチは姿をあらわさなかった。玉太郎は、モンパパ号の上でも、
椿事《ちんじ》の前にポチの姿が見えなくなったことを思い出して、不安な気持におそわ....
「火星探険」より 著者:海野十三
く仲間を助けてやろうというのでがたがた自動車のエンジンのバルブを全開にして、その
椿事《ちんじ》の現場へ急がせた。 そのとき山木が、だしぬけに叫んだ。 「ああ、....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
三千子は、この第二号室の人形の意味が分って、なるほどと肯いた。 恐しき
椿事 三千子は、それとなく、この一行の後について、各室を巡っていった。案内役の....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
僕たちは皆立ち上って、部屋の真中に集った。 「なんだろう、これは……」 「なにか
椿事が起ったのだ。こんなことは今までに一度もなかった」 だが、誰もその理由を説....
「火星兵団」より 著者:海野十三
めだ」
警官隊は、オートバイをそこへころがすと、一せいに飛下り、息をとめて、大
椿事を見まもった。
自動車は、そのまま右へ傾き始めたが、その時、意外なことが起....
「火薬船」より 著者:海野十三
れが分れば、まっしぐらにハルクの忠言に従うよりほかなかったのであった。 大
椿事 信仰のあつき一等運転士坂谷も、これまた、出来事の真相は、よくのみこめない....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
もちろん、一人のこらず皆、帰艦している――と思いの外、ここにはからずも意外な
椿事が起った。 「川上機関大尉が見えません」 驚くべきことが、副長のもとへ届け....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
でたりしが、思わざる事件持ち上りたり』という。『事件とは何ぞ』と問えば、『近来の
椿事なり』とて、語る。 『旦那がお出になって、例の処で始めますと、昼の雨挙げまし....