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業因
「業因〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
業因の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ようない火宅僧《かたくそう》じゃ。されば仏菩薩は妖魔の類《たぐい》、釈教は堕獄の
業因《ごういん》と申したが、摩利信乃法師一人の誤りか。さもあらばあれ、まだこの上....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
前に懺悔《こひさん》の涙をそそがんより、速に不義の快楽《けらく》に耽って、堕獄の
業因《ごういん》を成就せん」と。われ、「るしへる」の弁舌、爽《さわやか》なるに驚....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。贖物を供えずにいて、それなりに若返るすべはない。鶴見は思い詰めた一心から、その
業因を贖物に供えようと考えている。これは已むに已まれぬ執著に外ならない。執著の業....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
われひとり旅に出でむと思ふときあり たたかへとあたへられたる運命かあきらめよてふ
業因《ごういん》かこれ 執着も煩悩《ぼんのう》もなき世ならばと晴れわたる空の星に....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
十何年もたって、臨終にも、目を瞑らず、二|世三世までも苦しんだ。嫉妬、怨念、その
業因があればこそ、何の、中気やかて見事に治療をして見せる親身の妹――尼の示現の灸....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
読んでみると、わが翁を感傷せしめた一つ家の遊女らも、「定めなき契り、拙なき日々の
業因」、今いう浮川竹の流れの身と、異なるところがないようであるが、彼らのような支....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
足なり。道俗貴賤誰か帰せざらんものぞ。ただし顕密の教法はその文一にあらず、事理の
業因はその行これ多し。利智精進の人は未だ難しとなさざるべきも、予が如き頑魯の者は....