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極道者
「極道者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極道者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
「商売に出たら最後、途中で酔っぱらって、三日も四日も家へ寄りつきゃアしない。この
極道者めがッ! お母《ふくろ》なんか、鼠に引かれてもかまわないっていうのかい」 ....
「貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
。死んだ親父《ちゃん》の云った通りのことー云ってんぞ」 「そいから見りゃお前は、
極道者《ごくどうもん》だんなあ、一升」 傍から甚助が口を入れた。 「ほんによ。....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
てないでしょうよ」
「そのとおりだ、ああいう優しいお嬢さんがたは、あいつのような
極道者や悪党を好くもんだ! わしに言わせれば、あんな顔色の悪いお嬢さんというもの....
「土地」より 著者:豊島与志雄
って、稼ぎためて戻って来る者あ一人もありゃしねえ。みんな遊びばかり覚えやがって、
極道者になるが定《じょう》じゃねえか。」 平助の頭に殊に深く刻みつけられてるの....
「保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
ツのように呪っていたから、 「コラ! ウチの孫娘をハダカにして絵にかくとは不埒な
極道者め!」 「着物をきせて風呂に入れるつもりだろうかこの人は」 彼を見上げて....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
、皆に聞こえたところで、いっこうさしつかえないではないか。お前が、かの磯五という
極道者につながれておるということは、何もお前の罪ではないのだからな」
「いえ。そ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
いいハチきれそうな豚づらが、ぬうっとのぞいた。 「ええ、忌々しいよ、のっぺり面の
極道者めらが!」と、おさんどんは口汚なく罵りながら、なんとか鉄の杆にとっつかまっ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
何か、ほかに男でも出来ているのか……」 「はい、私はもう約束しています」 「こら
極道者め! 親の耳にも入れないで一人で情男を造らえるというのは何事じゃ! 」 ....
「女房ども」より 著者:神西清
たよ……」と、※ーラが座を離れながら呟いた、「弱い女をひどい目に逢わせたりして、
極道者……」 「ええ黙っとれ」とヂューヂャが呶鳴りつけた、「このあばずれめが!」....
「追放されて」より 著者:神西清
だ。」セミョーンがうとうとしながら言う、「こんな気楽なことはねえさ。」 「お前は
極道者よ。悪魔だって攫っちゃ行かねえってよ。」 外からは、犬の吠えるような声が....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、女にばかり先へ汲んでやるじゃないか」 「わしも女子は好きだから」 「この坊主、
極道者だ」 「えらそうにいうな、お前たちだって、甘茶や虫除けが貰いたくて来るんじ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ここには百姓出の怠け者もいるし、関ヶ原くずれの牢人も、親の金を蕩尽して逃げて来た
極道者も、おととい牢屋から出て来た入墨者もいるが――それが弥次兵衛という戸長の下....
「治郎吉格子」より 著者:吉川英治
らだった。お仙の話によると仁吉と彼女とは、腹ちがいの兄妹で、この兄貴は、かなり、
極道者で通っている男らしいのである。 で、湯女奉公をしている彼女へも、常々、小....
「俗臭」より 著者:織田作之助
だ。女中は暇をとる時、こゝの奥さんは何が楽しみで生きているのかと泣いた。伝三郎が
極道者で彼女は十五年間泣かされて来た。そんなこと権右衛門は知らない訳でなかったが....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
な無恥、腑抜け、不所存者は、ひとりも出したことのない家だ。どうして、貴様のような
極道者が、大岡家の血から出たことやらと、この兄は、無念でならぬ。……が、いかに大....