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極限
「極限〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極限の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
に地獄の五丁目辺になってしまうのだ。ケルミッシュ君、ここが、人間力の限度、人文の
極限だ。どうだ、ゆくかね」
「ゆこう」ケルミッシュは一瞬の躊躇《ちゅうちょ》もな....
「家霊」より 著者:岡本かの子
ギリシア》彫刻の円盤投げの青年像が、その円盤をさし挟んだ右腕を人間の肉体機構の最
極限の度にまでさし伸ばした、その若く引緊った美しい腕をちらりと思い泛《うか》べた....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
降し、そうして平均温度からの全偏差はますます減少し、数学者の言葉で言えば漸近的に
極限値の零に接近してゆく。十分永い時間さえたてばこの偏差は任意の小さな数値となる....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
われわれ普通の人間には分からないことです。要するに、この次の決戦戦争は戦争発達の
極限に達するのであります。 戦争発達の
極限に達するこの次の決戦戦争で戦争が無く....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の縁を廻って、再び旧の点に帰って来ると云うのです。そして、そのために、最初宇宙の
極限に達した時、そこで第一の像を作り、それから、数百万年の旅を続けて球の外圏を廻....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
士は、このごろアルコールに不自由をしている上に、金にも困っていると見え、さてこそ
極限歎息の次第と相成ったらしい。 丁度そのときであった。金博士の頭を目がけて、....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
感ずる力はない。感じたのは、はじめ小さな点がだんだん大きくなってゆき、やがてその
極限に達しさまざまに形が動いて変り、びっくりしておどろいている間にその円味をおび....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
従ってわれ等は、まだ黙想の生活につきては何事をも知らない。が、恐らく向上進歩の最
極限に到達した、遠い遠い無限の未来に於て、われ等が過去世の一切から離れ去り、天帝....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
は別にもう一人居候がいたので、合計三人を負担して、三畳の部屋はまさにその収容力の
極限に達した。 これにはさすがのプロペラおやじも驚いたとみえ、ある日突然二階に....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
人は、一人として口を開くものがなく、互いに取り合った手が微かに顫え、なにか感動の
極限に達しているのではないかと思われた。彼らは明らかに、これから乗り込もうとする....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
ったときには振動するが、それから撚目が、行き詰りまでゆく間には、しだいに衰えて、
極限に達すると静止するのだ。また、次に解けていって、最初の状態に戻ると、再び力が....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
とによって、無に沈潜し、人間を醜怪と見、必然に代えるに偶然を以てし、ここに自由の
極限を見るのである。サルトルの「アンティミテ」(水いらず)という小説を、私はそん....
「明暗」より 著者:岡本かの子
牧師「……白はね、すべての音が一緒になって昂まったその最高音さ、恰度、黒が暗さの
極限であるように……」 がこれではジェルトリウドが納得出来ないと同じように自分に....
「娘」より 著者:岡本かの子
放った。あの競漕の最中に、しばしば襲って来るあの辛いとも楽しいともいいようのない
極限感が、たちまち彼女の心身を占めて、彼女を痺らす。彼女に生れて始めてこんな部分....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
民参加と云えば国民の全力傾注に徹底する事となる。即ち次の決戦戦争は戦争形態発達の
極限に達するのであり、これは戦争の終末を意味している。 次の決戦戦争は世界最終....