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楽想
「楽想〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽想の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
た、「陛下、他の人々は自己の事ばかり歌ったから失敗したのであります。私は琴にその
楽想を選ぶことを任せて、琴が伯牙か伯牙が琴か、ほんとうに自分にもわかりませんでし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れで、先刻の演奏中終止符近くになって、二つの提琴が弱音器をつけた――そのいかにも
楽想を無視している不可解な点に、法水が強い執着を持っているのが判った。彼は背後で....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ひ》いた。実際その中には、庭を眺めながらあの好きな場所にいる時、頭に浮かんできた
楽想《がくそう》が、展開されていた。しかし事実をいえば、その
楽想が浮かんだのは、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
こで数杯のシャンペンを飲んだのだった。彼は眠ることができないので起き上った。ある
楽想《がくそう》が頭につきまとっていた。睡眠中に自分を苦しめたのはこれだなと彼は....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
っても、公式の態度を取ろうとはしなかった。たかだか微吟をやめたばかりだった。なお
楽想《がくそう》が踊りつづけていた。彼は玄関のテーブルの上に帽子を投げ出しながら....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
々しさによって隣人らの邪魔となる恐れは、少しもなかった。彼らは作曲する時、自分の
楽想に弱音器をはめ、また外界の音響が伝わって来るのを、帷幕《とばり》によって防い....