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楽界
「楽界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
、日本のピアニストである自分の芸術で、少くとも自分の弾くベートーヴェンで世界の音
楽界を揺すぶって見せる、とインタービューで語った。伸子は、その談話を新聞でよんで....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
務ともいうべき神曲「翁」の相伝を受けたという一事によって、その当時の黒田藩内の能
楽界に於ける利春の声望と実力の如何に隆々たるものであったかが想像される次第である....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
ったように思って、恣に羽根を伸したり、新手を編み出したりする者があれば、それは能
楽界の外道である。能の堕落の誘因にこそなれ、能楽向上の足しにはならない。 能を....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
色、颯と燃え、ヤオ、と一つ声が懸る。 「あっ、」 とばかり、屹と見据えた――能
楽界の鶴なりしを、雲隠れつ、と惜まれた――恩地喜多八、饂飩屋の床几から、衝と片足....
「期待と切望」より 著者:宮本百合子
でしょう。然し、この期待の一面には、今日の音楽のおかれている複雑な社会の事情や音
楽界の伝統習慣が、既に十分その困難性や多難性をも示し語っているように見えます。 ....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
間は耐忍するとせり。然るに夜に入り臥床に就く時は、熟眠して快き夢ありて、此れぞ極
楽界たるを覚えたり。故に予は地獄と極楽とを一昼夜の間に於ける実地に於けるを感ぜり....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
服装をした楽人達が色々の楽器をもって出て来て、あぐらをかいて居ならんだ。昔明治音
楽界などの演奏会で見覚えのある楽人達の顔を認める事が出来たが、服装があまりにちが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
氏は近ごろ報道記者として、その文体および趣味に驚くべきものがあることを証明し、音
楽界に一大|快哉《かいさい》を叫ばしめた。その時彼は親しく、むしろ作曲に没頭する....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
しく言葉は横柄《おうへい》だった。当時フランスで唯一の成功の道たる政治界から、音
楽界に移ってきたのだった。初めは、同郷出身の一大臣の財産を目当てにした。自分がそ....
「道成寺不見記」より 著者:夢野久作
うか。 両氏とも非常に謙遜した評をしているようである。しかも、その評は現代の能
楽界そのものの弱点と、能の心臓とも言うべき処にグングン突込んでいる。ことにワキ師....
「実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
これは説明しない方がいいかも知れない。又説明出来ないものかも知れない。現代の能
楽界でタッタ一人そんな能を舞い得る青年として、ソッと取って置く方がいいかも知れな....
「久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
私はこれこそ女史の芸術の一進歩であると思った。 久野女史は正に過渡期のニホンの
楽界の犠牲である。本当にピアノを理解しなかった過去のニホンは知らず知らずこの哀れ....
「レコード蒐集」より 著者:兼常清佐
は実行してみましょう。それは恐らく音楽のために何かを必ず貢献するでしょう。多少音
楽界の浄化になるでしょう。 最近の電気術の進歩は実際目ざましいものです。これが....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
この時代に音楽生|藤原孝道によって書かれた『雑秘別録』なるものを読むと、当時の音
楽界の雰囲気がうかがわれる。孝道をしてこの書を書かしめたのは、音楽を覆いかくす「....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
妻子兄弟の菩薩と一室に相会し、互いにその懐を放ち、互いにその歓をかたり、一場の極
楽界を開くがごときは、全く戸外の気候の人身の健康に適せず、街上にありて愉快をとる....