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概括
「概括〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
概括の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
にとっては寧《むし》ろ迷惑な貼札《はりふだ》たるに過ぎない。それらの名称によって
概括される程、自分の作品の特色が鮮明で単純だとは、到底自信する勇気がないからであ....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
して、「いき」のうちのこの契機を強調しかつ純化していることは疑いない。
以上を
概括すれば、「いき」の構造は「媚態」と「意気地」と「諦め」との三契機を示している....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に限られていた。またスウェデンボルクやライトやカントもその他の天体についてはただ
概括的な考えを述べているにすぎない。もっともライトが、銀河の諸星もまた我々の太陽....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
なければ解るものではない。何々するのは悪い、何々するのはいいというように大まかに
概括的にいえるものではない。あなたの持ってる善の観念は大部分が常識であるかのよう....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
五・八五四)にその例がある。この反歌も、長歌の方で、細かくいろいろと云ったから、
概括的に締めくくったのだが、やはり貧乏人の言葉にして、その語気が出ているのでただ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
い声をもっていた。教授は、化学の歴史やいろいろな学究によってなされた各種の進歩を
概括し、さらに熱情をこめてもっとも目ざましい発見者たちの名を語ることから、その講....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
ないし第八学年を通じて組織的に読書趣味及び図書利用法を教授す。その課程を学年別に
概括すれば、 第一学年読方科において書籍の取扱方、公共図書館案内を授け、 第....
「米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
回文庫あり。今、同州無料図書館会議の成績報告につき、その利益として列挙せる要点を
概括すれば左のごとし。 一、寒村僻邑をして、善良なる図書に接し易からしむ。 二、....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
夫等の旗指物や看板が支那式に濃厚に原始色的にあくどく大きく高いことは! などと
概括的に「上海印象」を書いたところで面白くあるまい。 よろしい、僕が体験した上....
「妖怪学」より 著者:井上円了
説明をからざるべからず。その他、社会学、人類学等の説明を要するものあるべし。今、
概括してその種類を表示するときは左のごとし。 ┌病理的(精神病に属する....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
ば、それまでのこと。 幕政の頃――それは明治も初年時代まではつづいた――今から
概括して「イキ」と名づけるのが便宜の美感の方法があって、男女共にこのイキの坩堝の....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
為すままに任して置く。 ※に対する奇怪の伝説や歴史は、まだ此他にも沢山あるが、
概括して云えば先ずこんなものである。 市郎も此の土地に生れたので、小児の時から....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
なども着想といい、言葉づかいといい、全く同じ世界のものであって、実朝の歌も決して
概括的にいったいわゆる万葉人のと同じ世界の歌ではない。一生行ったこともない大和の....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
聞師の何者なるかは、前号所載「声聞師考」においてほぼその要を述べておいた。彼らは
概括して声聞師と呼ばれてはおったが、その時代により、職業により、また地方によりて....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
と、事実は同じことでありながら、「畳に登る」という方はただ畳に上ったということを
概括的に叙したのにすぎないのでありますが、原句の方は一匹の大蟻ががさがさと畳の上....