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概略
「概略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
概略の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
れからなおお増は、僕が居ない跡で民子が非常に母に叱られたことなどを話した。それは
概略こうである。意地悪の嫂《あによめ》が何を言うても、母が民子を愛することは少し....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
あろう。もちろんこの数字は余り当てにはならないものであってただ一つの天体の寿命の
概略の程度を示すにすぎないのである。 我らの太陽ぐらいの大きさの天体が二つ衝突....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
費するものこれである。 芸術と同じく、茶にもその時代と流派とがある。茶の進化は
概略三大時期に分けられる、煎茶、抹茶および掩茶すなわちこれである。われわれ現代人....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
るという始末だよ。ところで、今まで聴取しておいた事実を、君の耳に入れておこう」と
概略の顛末を語りはじめた。
「昨夜家内中である集会を催して、その席上でダンネベル....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
学者や行者《ぎょうじゃ》に会い、親しく見聞し、あるいは共に研究したところについて
概略《がいりゃく》をのべた。それによると、心霊の実在と、それが肉体の死後にも独立....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
直ちに明らかになるのであるが、鶴見には今残念ながらそれが出来ない。記憶をたどって
概略をいえばこうである。何でも日本から帰航の途に就いた運送船が英国の南海岸で難破....
「演劇への入口」より 著者:岸田国士
も膨大な紙数を費さなければならぬのであるが、限られた本の中ではあり、主要な部分の
概略を、世界演劇史の立場から、現代に最も関係の深い線に沿って、
概略の記述を試みる....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
(すなわち、いわゆる郡内)大目村、杉本永山氏の宅に一大怪事現出す。今、その怪事の
概略を記さんに、その本体は形もなく影もなく、目もって見るべからず、手もって触るる....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
ただ一人にて、よくその足をして上下せしむることを得るに至る。 以上はその一例の
概略を記載せしものなり。その他、小生の実験するところによるに、晴雨、年齢のほかに....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
。またも雲の御幕で折角の展望もめちぁめちぁ、ただ僅かの幕の隙き間を歩いた模様で、
概略の山勢を察し得られたのは、不幸中の幸。 遥か南々西に位する雄峰乗鞍岳に禦る....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
た。 「いや、大いに意見があると云う程でも無いんですが、近頃僕が取調べた所では、
概略|先ずこんな訳なんです。日本ばかりでなく、支那にも昔から山鬼又は野婆などと云....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の事も説明することが出来んのですから、そこで順序としてまずチベットの仏教について
概略だけお話して置こうと思うのです。もちろん委しい事は専門的に述べなくては到底尽....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
定が如何に後鳥羽院を中心にして行われたかを明らかにするために、その経過を客観的に
概略だけ記して置こう。 建仁元年(一二〇一)十一月三日に左中弁長房朝臣の奉書を....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
囚のこと、館址および古墳の調査のこと、華夷勢力消長のこと、蝦夷族の末路のこと等の
概略を述べて、この講話を終った。 講演後、渡辺徳太郎君の訪問をうけ、同君に誘わ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。昭和元年から二年への冬休みは、安房の日蓮聖人の聖蹟で整頓した頭を以て、とにかく
概略の講義案を作成した。もちろん、根本理論は前年度のものと変化はないのである。当....