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構
「構〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
構の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
一
………それは小ぢんまりと出来上った、奥床しい門
構えの家だった。尤《もっと》もこの界隈《かいわい》にはこう云う家も珍しくはなかっ....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
風呂から出て、ちょうど上がり湯を使おうとしたところらしい。
「相変らず御機嫌で結
構だね。」
馬琴滝沢瑣吉《ばきんたきざわさきち》は、微笑しながら、やや皮肉にこ....
「影」より 著者:芥川竜之介
彩《ちんさい》は、たった一人跡に残って、二つ折の鞄《かばん》を抱えたまま、寂しい
構内を眺めまわした。すると電燈の薄暗い壁側《かべぎわ》のベンチに坐っていた、背の....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
第×銀行へ出るほかは、いつも懐手《ふところで》をして遊んでいられると云う、至極結
構な身分だったのです。ですから彼は帰朝すると間もなく、親の代から住んでいる両国百....
「河童」より 著者:芥川竜之介
はありますか?」
「ありますとも。日本では絞罪《こうざい》です。」
僕は冷然と
構えこんだペップに多少反感を感じていましたから、この機会に皮肉を浴びせてやりまし....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
んかん》が画《えが》いたように、折れ曲っている容子《ようす》なぞでは、中々大きな
構えらしい。そのまた欄干の続いた外には、紅い芙蓉《ふよう》が何十株《なんじっかぶ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。私《わたくし》なんぞの所へ来ても、嫌味一つ云わないんだから、あれがほんとうの結
構人《けっこうじん》だろうね。』と、こうおっしゃるじゃありませんか? そうかと思....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
万元を越していたんだからね。こいつは上海《シャンハイ》の租界の外に堂々たる洋館を
構えていたもんだ。細君は勿論、妾《めかけ》までも、………」
「じゃあの女は芸者か....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
うじょく》の道も窮達《きゅうたつ》の運も、一通りは味わって来た訳ですね。それは結
構な事でした。生きると云う事は、あなたの見た夢といくらも変っているものではありま....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
婦人雑誌に書きたいと思っている小説があるのです。
主筆 そうですか? それは結
構です。もし書いて頂ければ、大いに新聞に広告しますよ。「堀川氏の筆に成れる、哀婉....
「運」より 著者:芥川竜之介
けは、御約束をおちがえになりません。」
「それなら、そのくらいな目に遇っても、結
構じゃないか。」
外の日の光は、いつの間にか、黄いろく夕づいた。その中を、風だ....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
何か著しい特色? ――世間は必ずわたしと共に、幾多の特色を数え得るであろう。彼の
構想力、彼の性格解剖、彼のペエソス、――それは勿論彼の作品に、光彩を与えているの....
「初雪」より 著者:秋田滋
* * この散歩路のほうに向って入口のついた、小粋な
構えの小さな家が一軒あったが、折しもその家から若い女がひとり出て来た。ちょっと立....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いくぶん侮りの眼で相手を眺めたようであった。やがて相手は、それはそれでたいへん結
構だ、だがなおも自分はこの物語がいささか突飛であると思う、一、二の点について自分....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ならないから、昿野で殺そうが、砂漠で殺そうが、山で殺そうが、野で殺そうが、一切お
構いなしということになる。自然は死を好む。自然は罰せぬ。 大切なものは戸籍だ。....