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槍玉
「槍玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
槍玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「男女同権」より 著者:太宰治
どうして私のようなあるか無きかの所謂《いわゆる》ルンペン的存在のものを特に選んで
槍玉《やりだま》に挙げたのでございましょうか、やっぱり永年外国で学問をして来て大....
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
銅貨のふくしゅう。……の暗躍。ただ、ただ、レッド・テエプにすぎざる責任、規約の
槍玉にあげられた鼻のまるいキリスト。「温度表を見て下さい。二十日以降、注射一本、....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
わゆる若様が顔を見せて、ある際物雑誌にその行状記を素ッ破抜かれた。 春隆もその
槍玉に挙げられた一人だが、もともと鈍感なのか、大して参りもせず、むろんその雑誌の....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
考え出しおったことですがね。(ペトローヴィッチは機会あるごとに、好んでドイツ人を
槍玉にあげた。)ところで、外套はひとつぜひとも新調なさるんですなあ。」 この【....
「銀座幽霊」より 著者:大阪圭吉
いまはもう、どう考えてもこの二人を疑うより他に道がない。そこで早速、君子がまず
槍玉にあがった。しかし、もうここまで来ると、舞台が狭くなって、始め房枝を殺した犯....
「痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
見ろ」という覚悟で暮しましたが、復讐すべき人間があまりに多くなってしまいには誰を
槍玉にあげてよいか迷うようになりました。それ故私は、なるべく早くチャンスを見つけ....
「惜別」より 著者:太宰治
上げ、進級生たちに何かと難癖をつけて見たいだろうし、その進級生全部の犠牲になって
槍玉にあげられたのは清国留学生の周さんだ、と言えない事もない状態であったのである....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
郎めが中二階に寝ているお國の所へ廊下伝いに忍び行くに相違ないから、廊下で源次郎を
槍玉にあげ、中二階へ踏込んでお國を突殺し、自分は其の場を去らず切腹すれば、何事も....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
近頃一向挙人老爺を眼中に置かなかった。卓を叩き腰掛を打って彼は説いた。 「一人を
槍玉に上げれば百人が注意する。ねえ君! わたしが革命党を組織してからまだ二十日に....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
(主として堕落論)の批評が主であるが、中には私の作品の半数ぐらい読んでいて、一々
槍玉にあげているのもある。そして、前者(堕落論その他ごく一部分の作品をとりあげて....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
寺といえば相当な寺であった。ところが、維新の廃仏毀釈に、この寺が特に手痛く町民の
槍玉にあげられたが、それは住職の三休が呑む打つ買うの大ナマグサのせいであった。 ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
のお側近くを勤むる身の上で、炭屋の下男に知己は持たん、ぐず/\して居ると障子越に
槍玉に揚げるぞ」 多「へい/\参りやす、突殺されては仕様がねえ、あゝ有難え親心だ....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
げて主人のあとを慕って行った。 これから思うさま暴れ狂って、人間の五人、三人を
槍玉にあげなければ気が済まないように思っていた播磨は、忽ちに失望させられた。彼は....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
分が痩せて居たために、ふとった人間を見ると癪にさわった。そこで彼は下宿屋の主婦を
槍玉にあげようかと思ったが、あんな人間を殺しても、なんだか物足りないような気がし....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
なく、君はよい気になって喋舌っていても、ついどんな不用意から、あの恐ろしい糾弾の
槍玉にあげられるかもしれないぞ」と。ある人はまたこんなことを言いました。「お前は....