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様式化
「様式化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
様式化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三月八日は女の日だ」より 著者:宮本百合子
った。演説が終ったのだ。演説者の小柄な婦人党員は水さしから一杯水をのみ、鎌と槌を
様式化した演壇から議長のいるテーブルへかえって行った。 くつろぎが広間じゅうに....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
して石段をのぼって行った。 ガラス戸をあけて入ったところは広く、左手に鎌と槌を
様式化したスタンドがあり国立出版所《ゴスイズダート》が本を売っている。 もう一....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
ァシストとなった民主主義者などは、ソヴェト同盟の或る種の芸術の中ではもう漫画的に
様式化されてさえいる。 ソラ出た! ハッハッハッ。実に分りが早い。一目そういう....
「あられ笹」より 著者:宮本百合子
る手法、画面の中央を悠々とうねり流れている厚い白い水の曲折、鮮やかな緑青で、全く
様式化されながらどっしりと、とどこおるもののない量感で据えられた山の姿、それらは....
「時代と人々」より 著者:宮本百合子
けられていて、そこには劇的に兵士が立って火を守っていた。 けれども、その犠牲の
様式化され、装飾化されさえしたような美の形式にかかわらず、男一人に女五人の割とい....
「書簡箋」より 著者:宮本百合子
っぱいに埋められるわけであります」ははあと、感服した。古い支那の教養とは何という
様式化であったろう! こういう極端な
様式化が教養の根本をなしたという事実の半面....
「観光について」より 著者:宮本百合子
戦災の跡が、どんな満足すべきものをもっているだろう ヴェルダンの戦跡には 戦化が
様式化されている、殺戮と破壊の悲劇が芸術的手法で形を与えられている。惨苦がパセテ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
」は「垂水」の枕詞として用いているが、意味の分かっているもので、形状言の形式化・
様式化・純化せられたものと看做し得る。「垂水」は垂る水で、余り大きくない滝と解釈....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
とは、小説をかくものにとって一流の一流であり、まして歴史家の場合は。へんな構えや
様式化にならず、一見実に無駄なくパラリとした文章で、よんで見ると大きさ、しっかり....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
下半身は螺旋《らせん》の柱によじられた形でつかってあるのなどを思い出し、そういう
様式化のなかに何という残酷さがひそんでいるのだろうなどと考えます。
あなたは体....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
巻のエハガキを偶然みて実に気に入り、光琳のように装飾のための装飾、図面の固定化、
様式化しすぎた大名菓子のような死んだところがなく、力づよく清新、男らしい構成力が....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
。現在ノ活字ハ、ソノ美シクナイヒラガナヲソノママ活字ニ移シタモノデ、活字ニ必要ナ
様式化サエ行ワレテイナイ。ヒラガナノ活字ガイカニ醜イカトイウコトハ初号クライノ活....
「文学座『夢を喰ふ女』を演出して」より 著者:岸田国士
したがつて装置、衣装、メーキャップのようなものは、本来ならなるだけ類型をさけて、
様式化したものでやりたいが、現在経済事情その他の理由で演出意図通りのものは得られ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
諦めの空気は、勿論申し分なしに王妃の性格を――|弱き者よと嘲けられる、弱々しさを
様式化してはいたが、俳優二人の峻烈な演技――わけても王妃に扮する、衣川暁子の中性....
「想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
。日本画としてああいう風に彩描して行く事の一番底に流れている要求は何か? 多少の
様式化をしていながら、何故日本絵具ですっかり厚くぬりつぶしたり、モデリングをつけ....