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「標準語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

標準語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
の定、沼井という生徒が傍へ来て、 「君一人のためにクラス全体が悪くなる」とわざと標準語で言った。豹一は、 「そら、いま教師の言ったことや。君に聴かせてもらわんで....
惜別」より 著者:太宰治
これは田舎者だけにわかる心理で、田舎言葉を丸出しにしても笑われるし、また努力して標準語を使っても、さらに大いに笑われるような気がして、結局、むっつりの寡黙居士に....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
りの部分はまだいいとして言葉に至っては全く変なものに化けている事が多い。浄るりの標準語は何といっても大阪弁である。 従って、大阪人は浄るりさえ語らしておけば一....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
とは、夫が各種の階級語に分裂しているということだ。日常語、常識語――それはつまり標準語ということになるが――と云っても、一つの国語に就いて決して単元のものではな....
辞書」より 著者:折口信夫
が狭い。しかしながら、この方言ということは簡単に解決がつかぬ。われわれは便宜上、標準語を考えているにすぎぬ。江戸っ子のことばが標準語ではなく、それを選り分けてい....
風俗時評」より 著者:豊島与志雄
全身的な事柄であって、抽象論は用を為すまい。女にとって最も非美的なのは標準作法や標準語であると、こう逆説的に云えば、それは女を文化的に軽蔑したことになるであろう....
死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
した。言葉遣いも、田舎から出て来た当座は、だいぶ訛りがありましたが、たいへん早く標準語に直ってしまいました。電話の受け応えも、自然に覚えてしまいました。まあ、頭....
敬語論」より 著者:坂口安吾
ハネーと考えこむ。ソレハネーのネーなんかイラネエジャナイカ、と怒ったってムリだ。標準語というものを堅く定めて、これ以外のクズレタ言葉を使うな、と云っても、これが....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
が、助手の個性に左右されて、目的を逸しはしないか、と考えたからである。私は京都の標準語を習うことが目的でもないが、特に私流にアンバイして、作中の各人物に個性的な....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
(註記。前に出した問答はわかりにくい。それは純粋の地方語で語られている。それを標準語に訳してみる。 ――それは何ね。――お餅です。――何をしているの。――鎌....
東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
、三年間、東京にいる間に、愛想をつかしたのである。東京の標準の感覚で見た標準人を標準語で描くような文学に愛想をつかしたのである。 東京に自分の青春なぞあると思....
旅への誘い」より 著者:織田作之助
いと思われた。 「お姉さまもきっと喜んで下さるわ。」 南方で日本語を教えるには標準語が話せなくてはならない、しかし自分は三年間東京にいたからその点は大丈夫だと....
飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
ある。ぐしゃぐしゃで、味もそっけもないものであった。 主人は、方言を出来るだけ標準語に直しながら、ぼつりぼつりと話し出した。話すことは勿論暗いことばかりであっ....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
あった。端書だからツイ失くしてしまって今では一枚しか残っていないが、「上田の附文標準語に当惑し」、「先生の原稿だぞと委員云ひ」というようなのがあった。前者は万年....
特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
風に、余程様子の違った言葉が発達する。今日の如く交通が発達して、ことに普通教育で標準語を教えている世の中にあっても、交際を異にすることによって、同一地方に住んで....