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「標語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

標語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
に因って三の面の早読と云うのをすると、(独語学者の掏摸。)と云う、幾分か挑撥的の標語で、主税のその事が出ていたので、持ちかえて、見直したり、引張ったり、畳んだり....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ね」 主任はうなずきながら、 「犯人はきっと犯行の現場を見に来ると云った我々の標語から云うと、支倉が池田ヶ原の古井戸まで死体を見に行ったと云う事は看過すべから....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
ル占領反対、戦争反対、大戦当時の政治犯大赦、労働者の協同戦線、というような当日の標語《モットオ》が、いやにおさまり返った雄弁で長々と説明された。聴衆の拍手は段々....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
に賞讃し合い遠慮し合い意気地のない好人物|揃いであったとしたらしかも安全と温雅を標語としたら、随分間違いは起らないかも知れないが地球は退屈のために運行を中止する....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
という字が茫然と浮出している情景は、子供心に忘れられない記憶の一つで、暗いものの標語に花火屋の行燈というが、全くその通りである。当時は花火の種類も僅かで、大山桜....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
に自分を考えている。今度の勤めたいというのも、生きなければならないという無条件の標語を無理につくりだして、そのために就職することが必要になったわけだから私には私....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
コーヒーに、みんなはすっかり元気づけられ、「せっせとはたらけ、希望をもって」の、標語どおりに、ジョウは、マーチおばさんのところへ、メグはキング家へはたらきにいき....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
しますそうで。天に順って道を行なう。こういう意味だそうでございます。つまり彼らの標語なので。「関開路現」こんな標語もございます。そうしてこれを隠語で記せば「並井....
終戦前後」より 著者:織田作之助
選挙演説会の立看板が未だに取り除かれずに立っている、あの皮肉な光景を想いだした。標語の好きな政府は、二三日すると「一億総懺悔」という標語を、発表した。たしかに国....
起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
しかし、いやそれだけに一層真実への愛は深い筈である。つまりは、言葉の持つ、ことに標語的な言葉の持つ空虚な響きには、何よりもまして本能的に警戒しているのが、私たち....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
は更に大事、「手裏剣」の術も要ありとされた。 「八方分身須臾転化」これが忍術家の標語であった。「居附」ということを酷く嫌った。 「欲在前忽然而在後」これでなけれ....
夜の構図」より 著者:織田作之助
のだ。最大公約数的なものが好きなのだ。誰が考えても、誰が言っても、そうなるという標語的な結論に安心するという癖がある。ことに、狭義の道徳――例えば修身の教科書の....
不在地主」より 著者:小林多喜二
には「S相互扶助会」発会式の順序と、その両側に少し離して、この会が主旨とする所の標語が貼り出されていた。 ┌───────────┐ │ 海田山林の開発....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
来ない労働者諸君の持つ旗は街路を埋め、全市は鼎の湧くがごとくであった。 色々な標語が、旗の上へ画かれている。 「生産者を解放せよ」「我らは生存権を要求す」「我....
民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
『彼等|麺麭を得る能わざるに、菓子を食うは罪悪なり』これ等の語は、ソヴィエットの標語の如く知られているが、よく、其心持は分るというばかりでなく、身に染みるような....