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「模写〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

模写の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
詣に来て、この絵馬の下に暫く立って眺めていましたが、女は矢立と紙を取り出して何か模写しているようでした。その後に又来ましたが、今度は女ひとりで、やはり一心に写し....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の方でも彼の顔をのぞき込みながら云った。 「先生、いかがでござりましょう。それを模写して頂くわけにはまいりますまいか」 澹山は黙っていた。伝兵衛もしばらく黙っ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
次第でございます」 素六は、やっと、気がついた。保狸口という男は、地声か、声帯模写かはしらないが、声だけ聞いていると、なんのことはない、放送局の杉内アナウンサ....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
かつら あい。 (桂は春彦夫婦に扶けられて這いよる。夜叉王は筆を執りて、その顔を模写せんとす。僧は口のうちにて念仏す。) ――幕――....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
いた。 「ふーン。やっぱりそうか。盗まれたんだ。そして賊は、原画のかわりに、この模写の画を入れていったのだ。ふざけた奴だ。僕をこんな愚劣な模写ものでごま化すつも....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
、もっと不完全な程度にとどめるのがよかった。神の作りたまえる人間と、寸分たがわぬ模写人間を作ろうとしたことが、既に神に対する取りかえしのつかない冒涜だったかも知....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
反古のようなものがいっぱいに詰めてあったが、その大部分はいろいろの地蔵さまの顔を模写したもので、問題の種になった村はずれの地蔵さまの顔は二十枚以上も巧みに模写し....
起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
尊」といい、田村さんの仏壇の抽出に秘められている一巻の古い軸には、この地蔵さんが模写されていて、「宝亀五年三月二十四日聖徳太子御直作」と肩書があり、裾書に「鈴木....
あのころ」より 著者:上村松園
来ていましたが、その中でも北斎の※絵がすきで、同じ絵を一日中眺めていたり、それを模写したりしたもので――小学校へ入って間もないころのことですから、ずいぶんとませ....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
た。唐紙にお手本を写し描き、運筆の練習をいたしました。時には写生をしたり、古画の模写等をしました。私は幼い時から、母から江戸絵の美人画を与えられたせいか、人物画....
雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
こそ本当に制作というものが聞かずして会得出来るものと思います。低級な雑誌の口絵を模写したり、人の足跡を追っているようでは寧ろ初めから出直したがいいと思います。し....
座右第一品」より 著者:上村松園
い所があります。随って絵の全体の味に違いがあります。としますと一方の荒ッぽい方が模写したものなのかしらというような気もされました。 写生 私の帳面は....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、たいていみな米国より来たるものなり。しかして、その教会の組織は全く米国の組織を模写せるものにして、自由共和の主義によりて成立せるものなり。もし、この宗教ひとた....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
す。ときに一天片雲なく、没後残光をとどめ、夜半なお余明あり。その光景、筆端のよく模写するところにあらず。太陽の地下に入るとき、新月なお西天に印して、一段の風致を....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ジオにもよく出るので私のガラガラ声が大衆の周知のものとなった。ラジオや寄席の声帯模写にもしばしば私の声の声色が登場して苦笑している。徳川夢声氏と対談したとき『あ....