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横柄
「横柄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横柄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
おおじ》に血をあやさなんだのが、時にとっての仕合せと云わずばなるまい。」と、さも
横柄《おうへい》に申しました。
するとその時でございます。ひっそりと静まり返っ....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
「好いとも。」
私は椅子の背に頭を靠《もた》せたまま、さも魔術の名人らしく、
横柄《おうへい》にこう答えました。
「じゃ、何でも君に一任するから、世間の手品師....
「路上」より 著者:芥川竜之介
俊助《しゅんすけ》に逃げられまいと思ったのか、剃痕《そりあと》の青い顋《あご》で
横柄《おうへい》に土耳其帽《トルコぼう》をしゃくって見せて、
「君はまだこの先生....
「竜」より 著者:芥川竜之介
けて、それから『御坊も竜の天上を御覧かな。』とからかうように申しましたが、恵門は
横柄《おうへい》にふりかえると、思いのほか真面目な顔で、『さようでござる。御同様....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
けて、
「逃げるなよ。今に返報をしてやるから。」などと、素戔嗚の勇力を笠に着た、
横柄《おうへい》な文句を並べたりした。
十
素戔嗚《すさのお》は彼の不平を....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
花の小説のように、動きっこはないとも思っていた。
客は註文を通した後《のち》、
横柄《おうへい》に煙草をふかし始めた。その姿は見れば見るほど、敵役《かたきやく》....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ように見えたそうです。
さて次の間へ通った新蔵は、遠慮なく座蒲団を膝へ敷いて、
横柄《おうへい》にあたりを見廻すと、部屋は想像していた通り、天井も柱も煤の色をし....
「或る女」より 著者:有島武郎
して、高飛車《たかびしゃ》に出るつもりらしく、
「あなたはどなた?」
いかにも
横柄《おうへい》にさきがけて口をきった。
「早月葉《さつきよう》でございます」
....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
まあさ、そんな中へ来やあがって、お剰に、空くのを待っていた、と云う口吻で、その上
横柄だ。 誰の癪に障るのも同一だ、と見えて、可笑ゅうがしたぜ。車屋の挽子がね、....
「海異記」より 著者:泉鏡花
、大儀らしく、かッたるそうに頭を下に垂れたまま、緩く二ツばかり頭を掉ったが、さも
横柄に見えたのである。 また泣き出したを揺りながら、女房は手持無沙汰に清しい目....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
。 が、確に呼留めたに相違無いから、 (俺か。) (それよ、)……と、気になる
横柄な返事をして、もやもやと背伸びをして立った……らしい、頭を擡げたのか、腰を起....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
主が、これを皆食うか、と云った。坊主だけに鰯を食うかと聞くもいいが、ぬかし方が頭
横柄で。……血の気の多い漁師です、癪に触ったから、当り前よ、と若いのが言うと、(....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
なぜだろう、」 莞爾して、 「なぜでしょうねえ。」 表の戸をがたりと開けて、
横柄に、澄して、 「おい、」 二十三 声を聞くとお雪は身を窘めて....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
な影を門へ落すと、じっと杜子春の顔を見ながら、 「お前は何を考えているのだ」と、
横柄に声をかけました。 「私ですか。私は今夜寝る所もないので、どうしたものかと考....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ゃあ高座へ上るのだから、ちょいと道具を持って来て髯だけあたってくんなよ、と言種が
横柄な上、かねて売れた構の顔色を癪に障らしていた、稲荷さんの紋三、人を馬鹿にすン....