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横槍
「横槍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横槍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
《こ》えんという、――」
「君はこの頃|河岸《かし》を変えたのかい?」
突然|
横槍《よこやり》を入れたのは、飯沼《いいぬま》という銀行の支店長だった。
「河岸....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
それ見るが好《い》い。己《おれ》がいつも云う通りじゃないか。』と、からかうように
横槍《よこやり》を入れましたが、そのからかうような彼の言《ことば》が、刹那の間《....
「花火」より 著者:太宰治
にしても、事件は簡単に片づくように見えた。けれども、決着の土壇場に、保険会社から
横槍が出た。事件の再調査を申請して来たのである。その二年前に、勝治は生命保険に加....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
派の川口でも、時には写実を離れて頭だけで描くこともあろうではないか、と金剛蜻治が
横槍を入れた。けれども医師は、この絵が決して頭だけで描かれた絵でない証拠として、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
とみて差支えない」
「冗談じゃない。あまり空論も度が過ぎるぜ」と熊城は呆れ返って
横槍を入れたが、法水は平然と奇説を続けた。
「だって、鍵を下した室内に侵入して来....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
右より之れを迎え撃った。酒井忠次、榊原康政等は姉川の上流を渡り、朝倉勢の側面から
横槍を入れて無二無三に攻め立てたので、朝倉勢漸く浮き足立った。徳川勢之に乗じて追....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
ったので二十歳の義元を還俗させて家督を譲った。今川次郎|大輔義元である。処が此時
横槍を入れたのが義元の次兄で、花倉の寺主|良真である。良真の積りでは兄である自分....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
中に落ちてしまっていた。 秀吉、生駒|親正、木村|隼人を天王山方面に増援して、
横槍についてかからせた。こうなると、光秀の軍は絶えず右翼を脅威せらるることになり....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
や/\奥さん、夫では藻西太郎を本統の犯罪人と思召すのですか、ヱ貴女」細君は不意の
横槍に少し驚きし如くなりしも、直に落着て何所やら謙遜の様子を帯びつゝ「はい若しや....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
「それはお前たちの知らん事、何でも菊様に限る」 大「えゝ、松蔭横合より差出ました
横槍を入れます、これは春部氏祖五郎殿の申さるゝが至極|尤もかと存じます、菊様は未....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
どこか違いますね。」 「喜多村先生のお供はかなわない。」とその時、十一屋の隠居が
横槍を入れた。 「どうしてさ。」 「いつまででも船なぞをながめていらっしゃるから....
「家」より 著者:島崎藤村
――とまあ思うんです」 「そりゃあ君、確かに新聞記者なぞを為ている故だよ」と西が
横槍を入れた。「廃してみ給え――新聞を長く書いてると、必とそういう病気に罹る」 ....
「火薬船」より 著者:海野十三
からとわらう。 「ちえっ、自分のことをたなにあげて、なにをわらうんだよ」 すぐ
横槍が入った。それは、デリックの下にあぐらをかいて、さっきからのさわぎをもうわす....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
をヒレキする種則のことであるし、新憲法と称し、家の解体、個人の自由時代、兄博士の
横槍もヘチマもある筈がないと思うと、あにはからんや、脱兎の如き恋の情熱児が、にわ....
「虎」より 著者:岡本綺堂
上げたのならば論はない。しかし十二両で承知しそうになった処へ、横合いから十五両の
横槍を入れて、ひとの買物を横取りするとは、商売仲間の義理仁義をわきまえない仕方だ....