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横線
「横線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横線の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
いした――に与えられた暴力が、非常に強大なものなる事。第二に両手の掌中に残された
横線をなす無数の怪し気な擦過傷。その中には幾つかの胼胝も含まれる。第三に、肩、下....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
かなか尽きるものではない。一より九に至るの数を九格正方内に一つずつ置いて、縦線、
横線、対角線、どう数えても十五になる。一より十六を正方格内に置いて縦線、
横線、対....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
状(bustrophedon)に彫り付けてあるのである。牛歩状とは右端より始めて
横線に左へ走り、左端で旋回して右に進み、右端でまた旋回して左へ進む書き方をいうの....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
あって、それが、日課の進行表になっていた。青と赤との鉛筆で、それぞれ違った長さの
横線がひかれている。 「保さん、どうしてこんなにキューキューやるの?」 伸子は....
「伸子」より 著者:宮本百合子
「さあ、すっかりきまったから荷物の覚え書を作りましょう」 白い書簡箋の中央に
横線をひき、上にT、下にNと頭字を書いた。 「それではと、――机――いるでしょう....
「旅愁」より 著者:横光利一
うように灯が港に点いていった。薄明りのころの横浜は遠い沖が瑠璃色に傾き、船の赤い
横線が首環のように水面に眼立って来る。矢代はパリにいるとき、カルチエ・ラタンで久....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
っと小さい木栓を一つずつ作ってその真中におのおの一本の棒を立てる。この棒に幾筋も
横線を刻んで棒の側面を区分しておいてそれからその一区分ごとに色々な簡単な通信文を....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を書いていた。ごく長い句と短い句とが交互になってる詩で、一点符、二点符、三点符、
横線符、休止符、大文字、イタリック文字、傍線付の言葉などが、頭韻《とういん》法や....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ん、小切手はこまる、現金でなくちゃいかんと云うんです。冗談じゃない。この小切手は
横線じゃない、銀行さえ開いてりゃ、誰がいつでも現金に換えられる小切手でさアね。ほ....
「誘拐者」より 著者:山下利三郎
邊の描いた見取図を受取て、 「フーム、Fの字見たいな建方だな、この離れが一番上の
横線に該当するね、中庭を隔てて御主人の居間と向合うて二階が弟さんの御部屋か……」....
「院展遠望」より 著者:和辻哲郎
具合も申しぶんがない。――しかし難を言えば、どうも湯の色が冷たい。透明を示すため
横線を並べた湯の描き方も、滑らかに重い温泉の感じを消している。それに湯に浸った女....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
管の上端の孔を押えながら抜き出し検査器へその牛乳を注ぐべし。器中の下部にある黒き
横線は忽《たちま》ち隠れて見えざるべし。それへ少しずつ水を加えて振盪《しんとう》....