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横行闊歩
「横行闊歩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横行闊歩の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ドへ着くという楽しみとで、私は何か大きい声で歌いたいような心持で、甲板をしばらく
横行闊歩していると、偶然に右の奥の上歯が揺らぐように感じた。今朝まで痛みつづけた....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
た。それと共に、かかる兇悪無残な悪徒を、逮捕し得ざる警察を呪い、またかかる悪徒の
横行闊歩して居る世の中が嫌になりました。 ところが、時運到来と申すのでございま....
「労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
彼女の、コムパスは酔眼朦朧たるものであり、彼女の足は蹌々踉々として、天下の大道を
横行闊歩したのだ。 素面の者は、質の悪い酔っ払いには相手になっていられない。皆....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
琴にはその声に聞き覚えがあった。それに白昼の大晦日に、深川の通りを風呂桶を冠って
横行闊歩する人間は、あの男以外には無いはずである。 そこで馬琴は声を掛けて見た....
「接吻」より 著者:神西清
なそうに眺めていたが、こっちはてんでに上着のボタンを外し、両手にキューを構えて、
横行闊歩したり、地口を叩いたり、何やら素人にはわからない言葉をわめいたりしていた....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
以上三回の犯罪を行った本人は誰であるか。かような恐ろしい犯罪者が、今以て、市中を
横行闊歩しているかと思うと、警察も焦燥せずにはいられなかった。 あまつさえ、新....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
その実相場師なんだがね)その相場師の紳士が、レデー・メードの洋服を着て、デッキを
横行闊歩するのはいいが、バンドをいつも緩めているのでズボンがふんだんにズリ下り、....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
り、鶏を奪ったり、勝手次第なことをしました。後には白昼に五人が徒党を組んで村中を
横行闊歩し、木を伐ったり、子供をいじめたりしましたが、たまたま反抗すると、どんな....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
立派に大名ともいうべき勢力を有し、盛んな兵力を持して各地に転戦し、大和武士として
横行闊歩していたものであった。徳川時代に至っても、彼らの亜流たる陰陽師の徒の如き....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
がほとんど忘却せられて、社交上何らの区別を見ることなく、公々然として天下の大道を
横行闊歩しているものの甚だ多きにかかわらず、もとそれらと同じ流れを汲んだいわゆる....